オリンパスの粉飾決算裁判をめぐる報道で、主犯である元社長の言い訳をきいていると、人間の品格の無さにはいつも共通したものがあることを痛感せざるを得ない。「自分は財務に明るくなかった」「前任社長に公表するようなばかなことをするなと言われた」など、新入社員ですら使わない弁解を70歳にならんとする大の男が弄するとはこれ以上おぞましいものは無い。一体、社長たるものが「財務に明るくない」などとは笑止千万、さらに言えば財務内容を誇って銀行すら恫喝していた本人のこの言である。「前社長に言われた」というのも、現役時代あれほど新しい経営者を言い募ってきたことからすると、どこまで厚顔無恥なのか、あるいは、そのように仕向ける橋下のような弁護士がいるのか、まことに往生際の悪い人間である。
温家宝のミニミニチュアのような蓄財で川崎のマンションを2部屋購入したのもうなずける。久しぶりに品格無き人間の言辞に接した今日であった。