ニューヨークのブルームバーグ市長が来週の米国大統領選挙でオバマ大統領を支援することを発表した。今回のハリケーンSandyの被害を受けて、地球規模の気候変動が起きていることがこのような過激な自然災害の原因であり、オバマ大統領こそがこの課題に取り組む適任者である、というのが支援の理由。ブルームバーグ市長は米国の無党派層を代表しているひとりであり、同氏のオバマ支援は無党派層へのオバマ支持の拡大につながる可能性がある。もともとニューヨーク州は西のカリフォルニア州とならんで民主党の地盤であり、いまさら市長としてニューヨーク市の有権者に訴えようというものではない。いまや全国的な知名度を誇り、無党派層へも影響力のあるブルームバーグ市長の支援は、オバマ大統領にとってまたとない援軍となるだろう。また、今回のオバマ支援は、一度は大統領への野望を持ったことのあるブルームバーグ市長が、3期のニューヨーク市長在職でよしとし、むしろ、環境問題に配慮した政治家として歴史に残ることを模索し始めているのかもしれない。
Sandyが来襲するまで、たしかに今回の大統領選挙では環境問題が争点になることはなかった。環境問題を大統領選択の一つの鍵にしたということでSandyの大統領選挙への影響は極めて大きくなった。選挙投票日まであと数日、最後の局面でこれから何が飛び出すか。