NHK BSで「大英帝国庭物語」を観た。2004年の番組の再放送だが、当時海外駐在だったので見る機会がなかったもの。人気番組の再放送ということだから、庭好きからの希望が多かったのだろう。自分も10年以上英国に住んでいたから、紹介された庭園の多くには実際に訪ねたことがあり懐かしくあっという間の2時間だった。
この番組の収録された5月末頃は英国で最も過ごしやすく、自然の美しい時期。数日前のこのブログの表題にした3月の風と4月の雨が5月の花を運んでくるMarch winds and April showers bring forth May flowersといったとおり、まさに百花繚乱といっても良い。この時期は午後10時ころまで明るく。短い英国の夏の最高潮ともいえる。
英国と言えばバラが有名だが、プラントハンター達がたぶん命がけで英国にもたらした、南アからのゼラニウムや日本からの山百合など、既に200年近く昔からグローバルな視点を持っていたというのは英国の懐の深さを感じる。更にこの番組を見て、庭および花々が如何にその国の歴史と国民性と結びついているかを感じる。
ところで、このMarch winds and April showers bring forth May flowersは困難な時期の後に良い時期が来るとの諺でもある。今ウクライナで起きていることが3月の風なら、5月にはどんな花が咲くのだろうか。



