朝日の中でベランダに咲いたハイビスカス。まだ少し眠そうだ。
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全人代で軍事支出の12.2%増(実態にははるかに大幅)を決定し軍国主義に突進する中国は、ロシアを一般的・形式的に非難することで米英仏に恩を売る一方、実質的には何らの制裁も行わず黙認することでロシアにも恩を売ることが出来た。さらに、尖閣諸島や南シナ海での中国軍の軍事挑発に対しても米国が軍事力を行使できないことの確信をえたことで、もはや中国の海洋侵略の歯止めが無くなったこととなり、これほどの僥倖はない。
ロシアと異なり、中国には経済制裁や外交上の孤立化により圧力をかける効果は全くない。これは3月4日付けGideon RachmanのFT記事にあるロシアの脆弱性を中国は全く共有していないことでも明らかだ。たとえば、その世界一の外貨準備高をもってすれば、逆に中国からの経済制裁の脅しで、西側の足並みは全く揃わず、個別撃破は赤子の手をひねるようなものだ。
ウクライナ危機における米国の無策とロシアの無謀の露呈により、後世、これが中国による世界制覇の契機として記録されるのではないか。漁夫の利とはまさにこのことを言う。