回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

「風と共に去りぬ」

2015年02月19日 17時16分01秒 | 日記

1939年制作の「風と共に去りぬ」をNHK BSで観た。80年近く前の映画とは思えない画質の高さ、そして何よりクラーク・ゲーブルとヴィヴィアン・リーの美男美女による名演ぶりはいつ観ても色あせない。第二次大戦前夜にこのような映画を制作できる当時のアメリカの物質的豊かさを垣間見る感じだ。また、この映画のセリフを聞いていると、いわゆる本音と建て前といった使い分けはなく、あくまで感情表現がストレートなことがわかる。本音がぶつかり合う緊張感は、最近の日本ではすっかり失われてしまった。相手の気持ちを忖度するのではなく、単なる事なかれ主義の代名詞でもある「空気を読む」ことに忙殺され、相手との衝突を極端に忌避することになっている。レット・バトラーとスカーレット・オハラのやり取りはその正反対だ。

それにしてもこの映画であ描かれた土地タラに対する主人公の執着ぶりには感心させられる。やはり大地の持つ豊饒、母性はどこでも共通なのかも知れない。

同じように南北戦争を題材にとった映画で記憶に残る映画に「コールドマウンテン」があるが、これが「風と共に去りぬ」のような時代を超えて生き残れる名画となるとは思えない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする