難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

政治情勢と障害者運動の課題

2011年01月03日 15時09分47秒 | 日記(つぶやき)

※本文が消えてしまったので、再投稿。原因は不明。

政治社会情勢から障害者運動の到達点、課題を俯瞰したい。

・障害者権利条約は署名されているが批准はまだ。 批准のための法整備が精力的に協議されているがその実現を阻むものが見えてきた。

・障害者自立支援法の廃止とそれに変わる新法の制定を確認した基本合意、推進会議の一次意見書に基づく基本合意、批准の基礎となる障害者基本法の改正に対する二次意見書、多くの障害者組織を結集する日本障害フォーラムJDFが障害者側の陣地だ。

・しかし、政府各省庁の抵抗がすさまじい。障害者権利条約の成立と署名に一役かった外務省まで障害者権利条約は社会モデルとなる記述は見られないとかいう。民主党の政治主導の限界の足元を見られているということだ。

・経済界は5%の法人税の減額を政府に認めさせた上、雇用の確保は確約せず、逆に社会保障の持続には消費税のアップが欠かせないと自らの企業の社会的責任にはほっかむりした強欲的な本質を露わにしている(日経新聞の経団連会長の年頭の談話に吐き気がしたのは自分だけではないだろう)。

経済主導の政治を求める経済界は使い勝手の良い非正規労働者を重宝し、農業にも「効率的生産技術」のみしか視点がないのだ。正規労働者や「働かざる」障害者の生活に価値を認めるわけがない。

・国民の改革の期待により実現した民主党政権が、予算を軍事費削減、大企業の応分の負担へと国民、障害者の生活を守る立場に立てない。政党の旗印たる綱領すらない政党だからだ。だから政治献金再開に動く。

・このためいまだに障害者制度改革推進会議は閣議決定のままで法的裏付けと予算がない。自立支援法の当面の改革を実施する予算すら覚束ない。

・障害者団体は、政権党の民主党を越えて、非正規雇用労働者や肝炎被害者、高齢者、農民など格差社会に苦しむ社会的弱者の人々と連帯して、強欲資本主義の本丸の経団連を包囲するようになるだろう。

過去にもある。石油危機の時もそうだった。

 

ラビット 記

 


人工内耳の聴能訓練用音楽DVD

2011年01月03日 14時19分39秒 | 人工内耳

※再投稿。

ドナさんからクリスマス・ギフトにDVDが届いた。

これは、キーが異なるいろいろな楽器によって演奏される身近な曲の歌詞と音を聞きながら人工内耳の聞こえをならしていくものだ。

まだ最初のいろいろなキーを持つ楽器の「ドレミファソラシド」しか聞いてないがこの後アメリカのPOPや民謡、ジャズ、ブルースなどの音楽が出てくるとある。

これは楽しめそう。もしかして英語が聞き取れるようになったりして。

 

ラビット 記


DVDプレーヤーとユニバーサルデザイン

2011年01月03日 13時57分57秒 | バリアフリー

※再投稿

年末に人工内耳聴能訓練用音楽DVDをもらった。

Macに入れたところフリーズしてしまったので、DVDがWindows版だったのが原因かもと思いこんだ。

Macをショップに持ち込んでMacOSをSnowLeopardにバージョンアップしたのだがそのまま再生を試みなかったのだった。

年があけてから、ドナさんに御礼のメールでMacなのでと送ったところ、Macでも動くと返事があった。 今朝入れてみると再起動してくださいとメッセージがでるのではらはらしたがDVDプレーヤーが起動して動いた。 文字の説明と音楽が聞こえる。

マックのDVDプレーヤーには字幕、クローズドキャプションの選択が出来る。 ユニバーサルデザインだなと思う。

ちょうど読んでいた介護福祉士受験用「虎の巻」には、バリアフリーは障壁を取り除くこと、ユニバーサルデザインは誰にとっても使いやすいように障壁がないとあった。

 

ラビット 記


BSデジタル10年の記事で、朝日新聞社に訂正要望

2011年01月03日 02時46分39秒 | 放送・通信

※本文が消えてしまったので、再投稿。原因不明。

朝日新聞社が、BSデジタル放送に関する記事で、字幕が不要と受け取られかねない記事を掲載したことに対して、全難聴は記事の「訂正と取材の要望」を出した。

テロップと字幕を意図的にか知らずしてか取り違えて書いているため、字幕放送の字幕を必要とする人々が不快を表明した。

折しも天皇がテレビの視聴に字幕放送の字幕が必要なことを述べたばかりだ。


<記事>
BSデジタル10年、狙いは中高年 地上波ともすみ分け
http://www.asahi.com/showbiz/tv_radio/TKY201012270089.html
宮内庁HP/天皇誕生日の記者会見の談話。
http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/kaiken/kaiken-h22e.html

ラビット 記
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2010年12月31日
朝日新聞社 御中
社団法人 全日本難聴者・中途失聴者団体連合会
理事長  高岡 正

記者記事の訂正及び取材の要望

平成22年12月27日付朝日新聞朝刊の記事で、見出し「BSデジタル10年、狙いは中高年」中見出し「巨人戦中継・字幕控えめ・刑事ドラマ」という記事があり、その中の3段落目に以下の記載があります。

「・・・BS―TBSが毎週日曜夜に放送している報道番組「サンデースコープ」は極力、テロップを出さないようにしている。1時間に700回も字幕が流れるといわれる近頃の地上波のニュース番組とは対照的だ。 「人の表情を伝え、じっくり感じてもらうのもテレビの大きな役割。我々はそれを放棄して視聴者を字幕にくぎ付けにし、思考を止めてしまっていたのではないか」。TBS報道局出身の平本和生社長は、自戒を込めて語る。・・・」
この記事において、はじめはテロップと言っておきながら、次の段落では「字幕」と言って、「字幕」の弊害を読者に印象付け、字幕の減少が必要と示唆する内容になっています。
 
私たちは難聴者に対する情報アクセスの保障のために、今、懸命にテレビ放送及びその他の映像メディアへ字幕の増強を国へ強く要望しており、上記のように字幕が弊害となっている表現には気持ちが穏やかではありません。

現在民放地デジの字幕付与率は40%台で、欧米の80~90%台に大きく遅れを取っています。貴社の記事の不都合点を以下に記します。


1 平成19年度策定の総務省の視聴覚障害者向け放送普及行政の指針の本文おいて、「放送衛星による放送の字幕付与の目標は2017年度までに対象のすべての番組に字幕付与」とされています。貴社記事内容と私達の要望があたかも相反すると、読者は思うでしょう。
 
2 平成22年6月29日の障がい者制度改革推進会議における閣議決定「障がい者制度改革推進のための基本的方向において、その一項目として、『・・・政見放送への字幕・手話の付与等については、関係機関と早急に検討を進め、平成22 年度内にその結論を得る。』」というように聴覚障害者にとって字幕の付与は可及的速やかな実施が求められる問題でもあります。
貴社の記事は多くの障害者の参画が委員の半数を占めて実施している政府の障害者制度改革にブレーキを掛けるものでもあります。
 
3 先週の天皇誕生日の宮内庁のホームページには陛下のご発言内容が掲載され、そのご発言記事の中に「・・・加齢で耳が遠くなり、・・・ テレビのニュースなどで,アナウンサーの話していることは分かるのですが,他の人の会話はかなり字幕に頼ります。・・・」とあります。
貴社の記事は陛下のお気持ちに掉さすものでもあります。
 
4 民放放送衛星による放送の字幕付与は韓国テレビドラマ以外、ほとんど字幕が付いていない現状であり、民放放送衛星による放送に字幕を付ける必要があることをぜひ記事にして欲しいと思います。
 
5 記事の中のテロップと字幕について、言葉の意味把握が不十分による混同・誤用と推察しますが、福祉に熱心な大新聞の記載であり、誤用された字幕の弊害ということへの影響をおおいに懸念するものであります。訂正の記事を分かり易く掲載いただくようお願いします。
 
ここでいう「字幕」というのはテレビの場合、字幕放送(クローズドキャプション方式)の「字幕」であり、話が聞え難い人から聞えない人までテレビの話の内容を伝えるものであります。クローズドキャプション方式の字幕は必要ない人には画面から消すことが出来る字幕です。高齢社会において、難聴高齢者の急増の中、陛下のようにテレビの視聴に支障をきたす方も増えております。

一方、テロップは単に見出しのように言葉を強調するためのものと考えられ、話全体を伝えるものではなく、不要だからと消すことも出来ません。聴覚障害者は字幕が必要なのです。