難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

東大人工内耳シンポにおける成人装用者の役割

2011年01月23日 19時36分57秒 | 難聴一般
2月6日の東大人工内耳シンポのパネラーは成人装用者ばかりだ。4人のうち3人が「先生」。

シンポジウムの後援団体が教育関係団体だけ。これは主催者の意図が人工内耳に関する様々な知見を難聴児者の親、教員に提供したいということがある。

親や教員が得る情報は医師やSTのものが多く、実際の装用者の「声」からそれ以外の情報を得て欲しいということだと考える。

人工内耳を装用した乳児、子供はその状況を親に伝えることができない。成人からどのように聞こえているのか、どのように聞こえるようになっていくのかを聞きたいということか。
発表の骨子が示されている。
1)人工内耳の選択を決定づけたことは何でしたか。
2)手術後初期の人工内耳の効果はどのように現れましたか。
3)現在に至るまで人工内耳の効果について、特徴的なことや聴能の発達変化はどのようなものでしたか。
4)自らの人工内耳の効果や聴能評価を知るに当たって、どのような方法や観点をもって測られますか。
5)補聴器と人工内耳の効果(あるいは限界)について大きな違いは何ですか。
6)今後の人工内耳および人工内耳を取り巻く課題について、何を望みますか。

必ずしも、乳幼児、児童の装用決定に参考になるかどうか分からないが、主催者の意図に沿って多角的な視点を提起するつもりだ。


ラビット 記

聴覚障害者のコミュニケーション手段に関する・・

2011年01月23日 18時53分01秒 | 難聴一般
聴覚障害者のコミュニケーション手段に関する問題。
適切なものはどれか。
1 筆談は、短時間で微妙なニュアンスを伝えることができる。
2 初めて補聴器を装着したときから健聴者のように聞こえる。
3 恒例になってからの中途失聴者には、手話や指文字が適している。
4 残存聴力のある場合には、人工内耳が効果的である。
5 ファックスやメールは、通信手段として有効である。

これは間違えられない。
間違っているものはみな反対になっている。
聞こえる人の感覚では間違えるかも。


ラビット 記
※やっと甘くない製品を見つけた。しょう油味ポンデリング。30日までは100円セール。平日はカフェオレとドーナツで330円だが休日は420円もする。

東大人工内耳シンポの「体験的聴能論」に違和感

2011年01月23日 16時14分21秒 | 難聴一般
2月6日に東大の人工内耳シンポの「体験的聴能論」で、なぜ「体験的」なのか、なぜ「聴能」だけなのか、疑問を呈したい。

障害者の権利条約の批准を目指し、障害者制度改革推進会議で第一次意見に続いて、第二次意見を提出したり、精力的に活動しているがこれに関わっている立場からは、かなり違和感を覚えるテーマだ。

「体験的」というのは人工内耳がこれまで医師や医療関係者等からの聴力レベルや言語弁別能力のデータから評価されていることに対して、人工内耳装用者の立場からデータにならないことを提示することを期待されているようだ。

難聴者を「聴能」からだけ論じるのはもはや障害者施策論からは死語に近い「医療モデル」だ。
医療リハビリテーションの一つとしても、リハビリテーションは全人間的な復権を意味し、教育リハビリテーション、社会リハビリテーション、リハビリテーション工学など総合的に進めるのが常識となっている。

「聴能論」の誤りは、「聴能」は非常に周囲の環境に影響されやすいということだ。
これこそ難聴という障害の最大の特徴であり、比較データを作るためには一定の環境下におかなければならない理由となっている。
そもそも、人工内耳による聴能は発達するということが最大の特徴ではないか。これこそが人による聞こえの違いを生み出している。
とすれば発達過程にあるある個体の聴能を比較すること自体意味がない。人工内耳装用何年目といってもそれは人それぞれであり、その発達過程における差異を取り上げてどうするのか。

障害者権利条約は、障害の種類や程度によらず、障害を持たない人との権利を国や地方公共団体の責務を求めるものだ。
一人一人がニーズが異なり、これに適合する措置が「合理的配慮」だ。「合理的配慮」は単なる対応、配慮ではない、その人にあった個別的な措置のことを言う。でなければ権利は守れないからだ。

人工内耳装用者はその時点における聴能とそれに起因する問題解決のために適切な支援を受ける権利があり、医療、教育、福祉など社会サービスを関係機関は連携して当たる必要がある。

もう一つの誤りは、人は聴能だけで生きていないということにつきる。健聴者でも他の障害者でも社会生活におけるコミュニケーション、労働は「聴能」だけではない、態度、姿勢、表情、その他の非言語コミュニケーションを用いているし、学習で獲得した知識、体験、感性を駆使しいているからだ。

ICFモデルの生活機能分類で難聴者の生活機能を見る場合、人工内耳は「心身機能・身体構造」の改変だ。人工内耳のマッピングは聞くという「心身機能」に対する作用になる。
人工内耳で物音を聞いて反応(思考、行動)する、誰かと話をする(言語コミュニケーション)、社会生活単位で集まりに参加する(社会的活動)、教育を受ける、就労するなどが「活動」、「参加」の部分にあたる。

さきに見たように、人工内耳装用者はその発達段階における聴能で生活の場面場面でどのように対応すればよいのか、どういう社会資源を利用するのか、どのような自尊感情を持つべきかなど、理解して対応できなければならない。これが社会生活力(SFA、ソーシャルファンクショナルアビリティ)だ。
今求められるのは社会生活力を身につけることを権利として要求し、制度化することだ。

私たち障害者側も総合的に理解し、ニーズを明確にする力を求められている。このこと自体エンパワメントを受ける権利があることを自覚する必要がある。

受験勉強しながら考えた。


ラビット 記

試験直前対策講座資料に集中 

2011年01月23日 13時41分26秒 | 難聴一般
あと1週間なので、新しい試験問題やテキストに取り組む余裕はないので過去問を通じて各科目内容を覚えることに徹する。
11月27日、28日の「受験直前講座の資料」を再読、再々読するしかない。

社会福祉概論、老人福祉論、障害者福祉論など小椋教授の講義分は再々読完了(2回目終わり)。社会福祉援助技術は再々読中(1回目終わり)。他の先生の医学一般、精神保健、老人・障害者の心理、介護概論などはこれから再々読(1回目終わり)。

あとのレクリエーション論、リハビリテーション論、形態別介護技術論、事例問題は模擬試験とワークブックで再学習完了(1回目終わり)としておく。
全科目模擬試験解答集で再学習したことにすれば再々読は2回ではなく3回学習完了になる。

しかし、還暦一歩手前なので何回学習しても頭に残らないんだよね。短期記憶を繰り返すことで長期記憶になるとか、言語性知能は加齢しても維持されるって、疑問。
ほれ、言語性記憶ではなく、言語性知能だっちゅうの。
とほほ。


ラビット 記
※リラックマの抱いているのはドーナッツ。勾玉に見えたのは神頼みの心境だからか。

社会生活力プログラム 難聴者版の開発へ

2011年01月23日 11時39分14秒 | 難聴一般
昨日、東京都の聴覚障害者コミュニケーション教室で、「中途失聴・難聴者の障害と向き合う~社会生活力プログラム」について、筑波大学奥野英子先生の講演があった。

社会リハビリテーション、障害者福祉、障害者施策の説明の後、社会生活力は障害者自立支援法の相談支援事業の中身になっていることが紹介され、中途失聴・難聴者の社会生活力プログラムの必要性、開発の方法など講義された。

中途失聴・難聴者版の社会生活力プログラムはまだない。


ラビット 記

ここはなんだあ?!スタバが学習ルーム?

2011年01月23日 11時26分47秒 | 難聴一般
昨夜夜10時前の新宿ルミネ5階のスタバは学習ルームみたいだった。FPファイナンシャルプランナーの受験学習書を広げている人、レポートを書いている人、英語の本を読んでいる人、パソコンと建築模型まで持ち込んで図面を書いていた人までいた。
大学内外にスタバを開けば満席だな。聴覚障害者が運営するビジネスはどうだろう。スタバ社の障害者雇用率はどのくらいだろう。タリーズにするか。国会内に開く。試験時期しか満席にならない?
ラビット 記

ループシンポジウムの開催

2011年01月22日 12時17分49秒 | 難聴一般
磁気ループの普及を願う磁気ループに関するシンポジウムが開かれる。


ラビット 記
ーーーーーーーーーーーーーーーー
スマートソサエティの創造
聞こえを助ける
ヒヤリングループの世界

日時:平成23年3月19日(土)10:00~16:30
会場:東京工業大学 百年記念館
東急目黒線大岡山駅1分
主催:東京工業大学ソリューション研究機構
東京工業大学精密工学研究所
入場無料

問合せ先 東京工業大学精密工学研究所 中村健太郎
電話 045-924-5062 FAX 045-924-5091
knakamura@sonic.pi.titech.ac.jp

内容
記念講演 中村健太郎東工大教授
米国の状況 Dr juliette Sterkens
米国ヒヤリングループ協会
日本の状況
デモンストレーション
パネルディスカッション

「軽中等度聴覚障害者」給付制度?

2011年01月22日 11時54分48秒 | 難聴一般
BCSの調査によれば、各地で軽中等度難聴者に対する補聴器、補聴援助システムの給付制度が広がりつつあるという。

身体障害者手帳を交付されていない難聴者を軽中等度聴覚障害者として、国の制度によらず市町村独自の補聴器等の給付制度を設けている。

難聴は相手の言葉を理解したり、音を聞くことが難しいという機能障害だ。

交通機関の利用から、電話をかけたり、テレビの視聴、買い物をしたり、地域の集会への参加などが困難になるが、これは聴力、音声弁別能力だけでは推し量れない。

周囲の環境、社会の態度により大きな影響を受ける障害だからだ。
そのことにより、周囲との対人関係に支障を来し、人間関係が希薄になる障害である。関係性の障害でもある。

障害者制度改革推進会議の第二次意見では、障害の種類や程度によらず実際の生活の場で必要な支援が得られるような障害の定義を求めている。
総合的な福祉制度を検討する総合福祉法部会では聴覚障害の基準をWHO世界保健機関の40dB以上を難聴とするように求めている。

高齢者、成人、児童など難聴者支援はその人のQOLを向上させるだけでなく、地域コミュニティーや教育現場、就労現場の活性化につながり、ひいては介護保険費の現象、納税能力の向上にもつながる。

各地の軽中等度難聴者を対象にした補聴器等給付制度はこうした方向に合致するものだ。国の施策として推進されるべきだ。


ラビット 記

厚生労働省HPに要約筆記者養成カリキュラム案が

2011年01月21日 23時59分43秒 | 難聴一般
厚生労働省のホームページに本日の「平成22年度全国厚生労働関係部局長会議(厚生分科会)資料」がアップされている。

その資料に地域生活支援事業のコミュニケーション支援事業に触れた部分の31-32ページに「標準的な要約筆記者養成カリキュラム」(案)が掲載された。

http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/dl/tp0119-1_29.pdf


ラビット 記

夜の紅梅。 「受容」

2011年01月21日 20時40分03秒 | 難聴一般
相手をまるごと受け入れることが出来ないと自分に力が入ってリラックス出来ない。

バイステックの7原則に関係あるかなあ。
それより覚えているかが問題だ。
個別化、自己決定の尊重、意識的な感情表現、統制された情緒的関与、秘密保持、非審判的態度
後一個。
受容。

「心配な恋秘密にしようと決めた」、語呂は良くない。


ラビット 記

人工内耳の「適応」

2011年01月21日 19時44分49秒 | 人工内耳
人工内耳の「適応」は、聴取検査などでは量れない。

なぜなら、装用者は人工内耳を始め自己の身体能力や社会制度を使って「生活」しているからだ。
「聞こえ」の能力だけで生活が成り立っているわけではない。

聴覚に障害のある人は、聴覚機能障害を含む自身を幅広く理解し、自己と環境との相互作用を受けながら「活動」と「参加」している。

これまでの人工内耳装用者への支援が医療措置のあと人工内耳そのものの制御と人工内耳を通した聞こえの状態に応じた自己と周囲を制御することの支援が欠けていた。
モチベーションを維持し高める支援はないとは言えないが十分ではない。

人工内耳の仕組みや機能の理解、人工内耳の聞こえの特徴、人工内耳によるコミュニケーション方法と注意などが学ぶ機会がないまま、医療から遠ざかるケースが多いのではないか。

病院のヒアリングセンターも含めて、耳鼻科の医師もSTもどのようなサポートを行っているのか、病院によりまちまちでないか。どこまでが医療サービスの範囲内に入るのかも当事者には知らされない。

人工内耳に関わらず補聴器装用者がきちんとその使いこなし方と障害に対する考え方を学び、福祉サービスの連携、未開発部分は専門家を含むボランティアで対応することなど総合的な支援の中身を整理したい。


ラビット 記
一昨夜は気温が5.6℃まで下がった。

兄弟かな?難聴の児童時代の読書

2011年01月21日 19時25分14秒 | 難聴一般
仲良く本を読んでいるのは微笑ましい。ゲーム世代の子供は読書でどん欲に知識を吸収する。知的刺激が違う。

小学校から中学校時代は図書館で片端から本を借りまくって読んでいた。図書カードは裏表が1、2ヶ月でいっぱいになり学年が変わる頃には何枚もホチキスで綴じていた。

何しろ東京オリンピックの頃はテレビは字幕放送なんてない。深夜12時頃からアメリカの喜劇俳優ダニーケイ・ショーだけは字幕が着いていたので親に怒られながらも見ていた。クレージーキャッツの谷啓はダニーケイのもじり。

クラスメートとの会話もなく、テレビのアニメ、狼少年ケン、鉄腕アトムなど口も読めないので面白さは感じられない。鉄人28号は次々に出てくる悪者ロボットとの戦いは見ているだけで面白かったが。

本は空想力を刺激するので面白い。
この少年たちが読んでいたのは「NHKダーウィンが来た!」のマンガ版だった。実際の動物を想像していたのだろう。吹き出しの説明を食い入るように見ていた。


ラビット 記

どこまで強欲な経団連か。

2011年01月21日 08時48分25秒 | 難聴一般
絶句。法人税5%減税の上、さらに引き下げに。要求する方も要求する方だが、理解するという経産相も経産相だ。

消費税は負担しない財界の企業がさらに減税され、国民が非課税所帯も高齢者、障害者もみな負担する消費税の増税なんて。
米倉、海江田、与謝野、菅はよかよか・・・・


ラビット 記
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
海江田経産相と日本経団連・米倉会長が20日に会談し、TPPについて、関税の撤廃で影響を受ける農業分野などへの対策を急ぎ、交渉を推進していくことが重要との認識で一致。また、海江田経産相は経団連側が望む法人税率のさらなる引き下げに理解を示した。
(C)日テレNEWS24
映像協力:Nippon News Network
2011/01/20 13:09:00

今日も聞こえた人工内耳。

2011年01月19日 23時01分25秒 | 難聴一般
昼の食堂のテレビでタレントが「ヤマモトコウジ」と言うのが聞き取れた。

いつもはタモリの笑っていいともは何を言っているのか分からないまま見ていたが、テレホンコーナーで電話をかける相手の名前が聞き取れたのだ。

その他にも、事務機器のアイドリング音と作動中音が聞き分けられたりしている。

もっと聴取する機会を増やせばいいのだろうが今はテレビも映画もみな避けている。
ミスドもヨーカ堂も補聴器をはずし、人工内耳のスイッチを切ると静寂の世界になる。
電話を除けば、一日ほとんど会話をしないことも珍しくない。


ラビット 記