ヒロシの日記

たくさんの人たちの幸福を願いつつ、常に自然な生き方を望む私の日記です。

同居物語(その①)

2010-09-06 22:03:38 | 家族
あるところに 親孝行な息子と 年老いた両親がいた

息子の家族と両親は お互いに湾を隔てた向かい側に住んでおり

兄夫婦が両親の近くにいたが 母親は兄夫婦と気が合わず 

ある時見かねた次男である息子が 母親を気遣って同居を申し入れたのだった


老父母は まるで長男から逃げるようにして 住み慣れた土地を引き払った

その時の まるで取り残されたかのような 兄の顔を忘れることが出来ないと息子は言う


同居は話し合いの結果でなく 一瞬で決まった

母親が命とりにもなりかねない大病を 二回続けて患ったにも関わらず 

息子二人に一切報せなかった事実が 動機だったからだ


二世帯の引っ越しの計画は 秘密裏に進んだ

もし兄がその計画を知ったら 修羅場になるのは間違いなかった

もし修羅場になった時 今度こそ母の命はないだろうと 息子は思っていた


何故ならば 母親の病気の原因は兄夫婦にあったからだ

しかし今振り返れば病気の原因は 母親の心の中にあった

母親は いつかは二番目の息子と一緒に暮らせるものと 疑っていなかったからだ


しかしその息子は 湾を挟んだ海の向こうから いつまでも戻ってくる気配がなかった


一方で息子は 世間一般がそうであるように 兄夫婦が親の世話をするものだと思っていた

妻も同居の話があれば 連れ添うことに二の足を踏んだことだろう


しかし妻が夫の両親との同居を拒み切れなかったのは 母親の病気を理由にした『緊急避難』だったからだった


結婚して12年経ってからの夫の両親との同居は 妻にとってはまさに青天のヘキレキ(霹靂)であり 暗黙ではあっても夫の約束違反だった

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愛と誠ともくもく村

2010-09-06 20:47:54 | ネタ帳
刈り草の処分で焼却炉をお借りしたいと社長様に申し入れたら 
恐れ多くも社長様が私に向かって深々とおじぎ



汗をふきふき枯れ草の移動とか焼却の準備をしていると 
やはりログハウス事務所の前の小路で 社長様が深々とおじぎ

あまり見ないようにしようと背を向けるが 
そう思うとますます気になる社長様のおじぎ


カマドに入れた枯れ草に火をつけると 煙突からもくもくと煙が出て 
これがこの村の語源かとひとりで納得


私にでも出来る何かしら役に立つことがあって 私を受け入れてくれるところがある幸せを
立ち上る煙を見上げながら感じるひととき



「この岩清水ヒロシ きみのためなら死ねる!」



『愛と誠』
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