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“力持ち”新型電気機関車「EF510形」導入へ JR東

2008-12-02 22:52:39 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
“力持ち”新型電気機関車「EF510形」導入へ JR東(産経新聞)

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 JR東日本は2日、平成22年春から新型電気機関車「EF510形」を導入すると発表した。全部で15両導入し、約2年間で製造から約30年を経た「EF81形」と順次置き換えていく。旅客鉄道会社が機関車を新たに導入するのは異例だが、旧型車両のトラブルで旅客の安定輸送に支障が出ることを防ぐ目的がある。EF510形は、寝台列車の「カシオペア」や「北斗星」の牽引(けんいん)に使用される予定。

 EF510形はJR貨物が平成13年に開発した車両で同社が13両所有。富山機関区の配属で、運行線区は東海道線、湖西線、北陸線、奥羽線など。「レッドサンダー」の愛称がある。置き換えになるEF81形と比べ、最高速度は時速110キロと変わらないものの出力は3割増の“力持ち”。保守に手間がかからず故障にも強いVVVF(可変電圧・可変周波数)インバータ制御を採用している。

 機関車は自走できない客車や貨車、レールの運搬などに使われる。ブルートレインをはじめとする客車や貨物列車の需要が減ったこともあり、JR旅客各社は昭和62年の国鉄民営化で継承した機関車を運用するだけで、これまで新たに導入することはなかった。JR東海は既に機関士の養成を行っていない。

 今回、JR東があえて新型機関車の導入を決めた背景には、EF81形の故障で営業線に輸送障害が相次いだことがある。今年4月には常磐線土浦駅構内で電気系統のトラブルを起こしたEF81形が立ち往生。上下とも約4時間にわたり運転を見合わせ約2万5500人に影響が出た。

 清野智社長は2日の定例会見で「このまま放置すれば首都圏の安定輸送に影響すると判断した。経年から考えても故障の多いEF81形は限界である」と導入する理由を述べた。

 JR東日本は2日現在で59両の電気機関車を所有。内訳は、EF81形32両▽EF65形9両▽EF64形11両▽ED75形5両▽EF55形1両 ▽EF60形1両。このうち定期の寝台列車や貨物列車を牽引するのはEF81形15両で、残りは工事用臨時列車として営業運転後の夜間が中心だ。

 また、EF510形の置き換えが進むにつれ、昼間の営業線でEF81形を姿を見る機会が減ることになる。カラフルな「カシオペア」用や流れ星がペイントされた「北斗星」用など、さまざまなバリエーションがあっただけに鉄道ファンにとっては寂しくなりそうだ。

 一方、1両当たり約4億円の電気機関車を新たに導入することで、客車タイプの寝台列車の廃止が相次ぐ中、「カシオペア」と「北斗星」の“立場”は当分は安泰とみられる。
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これは、あらゆる意味で「快挙」と言っていいのではないか。
そう考えるのにはいろいろな理由がある。

1.JR旅客会社として初の機関車新製である。
2.記事にもあるように、「カシオペア」「北斗星」の存続への後押しになる上、両列車の今後のスピードアップも期待できること。
3.国鉄分割民営化以来、バラバラだった旅客会社と貨物会社が互いの技術を融通しあう端緒を開いたこと。
4.VVVF式機関車の旅客列車「初進出」であること。

EF81の老朽化はやはり覆いがたいものになっているようだ。EF81より経年の長い機関車はまだ各地で使われているが、EF81はその中でも長距離運用が多いため、故障が目立つのだろう。

「銀河」「なは・あかつき」廃止に続き、来春には「富士ぶさ」廃止も噂されている。この上、北海道ブルトレまでEF510に置き換われば、いよいよ国鉄型機関車が牽引する寝台特急は日本海側を走るだけとなってしまう。

確かに鉄道ファンとしては寂しいが、EF510が牽引する寝台特急はそれなりに絵になるのではないだろうか。子供たちには人気が出るかもしれない。

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