月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

134. 大阪市のだんじりの方向転換(月刊「祭」2019.7月15号

2019-07-20 20:43:36 | 屋台・だんじり・神輿-台車、骨組み、かけ声、楽器、担ぎ方-
●だんじりの原動力
だんじりは、人の力で動きます。「どうやって動かすのか」を分かったつもりになって民俗とやらを語っていた自分が恥ずかしくなりました。
だんじりは前後には車輪は回って動きますが、車軸で固定されているので左右の自由は効きません。そうなると方向転換をする必要が出てきます。以前、神戸市東灘区の方向転換について書きましたがそれとはどう違うのかも考えます。

●後ろで動かすだんじり
大阪市のだんじりの多くは後ろから押して、後ろで方向転換するだんじりのようです。後ろ側の両サイドで方向転換の指示を出しています。
それぞれ画像をクリックすると映像が見れます。


若宮八幡大神宮蒲生四丁目だんじり




比売許曽神社のだんじり

●神戸市灘区や東灘区のだんじりはなぜ前後で方向を変えるのか
大阪市のだんじりは多くが後ろ側だけで方向転換しますが、神戸市東灘区や灘区のだんじりは前後を使って方向転換をしていました。この違いはどこから来るのでしょうか。
東灘区、灘区は外ゴマですので、より方向転換に困難が伴います。ですので、少し長めの棒を使って、前でも後ろでも方向転換の力を入れるようです。


一方大阪市のものは内ゴマでコマが中心に近いので、比較的回しやすいようです(といっても重労働ですが)。小回りが利くので、狭い街の道路を行くのに適しています。
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133. 尼崎市貴布禰神社地車の構造(月刊「祭」2019.7月14号)

2019-07-20 13:23:55 | 民俗・信仰・文化-伝承・信仰-

●尼崎
ダウンタウンの出身地でもある尼崎。ダウンタウンが下町を意味しているだけに、下町ならではの祭がありました。

当日商店街を歩いているとワニとカエルの唐揚げが売っていました。ワニはサッパリした味で美味しかったです。


●貴布禰神社の山合わせ

尼崎観光の目玉の一つになっているのが、毎年8月2、3日に行われている貴布禰神社の地車同士を合わせる山合わせです。
向き合いお互いにだんじりの前輪を上げてそれを合わせます。どちらが長く上げているかの勝負のようです。頭上に棒が落ちる危険もあり、素人では難しそうです。
下の写真をクリックすると動画が見れます。



●山合わせ用のだんじり
2枚の写真を比べてみましょう。
上が貴布禰神社のだんじり、下は大阪市今福南皇大神宮の今福西だんじりです。今福西は後輪あげ尼崎市は前輪上げをしています。神戸市灘区や東灘区では前輪上げをしているので、尼崎市辺りで前輪上げの最東端となるのかもしれません。
また、今福西だんじりの棒は細くあまり長くありません。一方の貴布禰神社のだんじりのほうは、太くて長い棒が付いており、先には鉄がつけられています。これによって合わせた時の本体の損壊を防いだり、だんじりに乗っている人の安全を守ることができます。棒や様々な工夫によって山合わせが可能になります。


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