月刊「祭御宅(祭オタク)」

一番後を行くマツオタ月刊誌

310.由来不明なのに火事避けのお堂?(月刊「祭」2020.11月2号)

2020-11-20 08:27:00 | 民俗・信仰・文化-伝承・信仰-
●火除けのお堂?
 愛宕神社など火事避けを願う神社が見られますが、火除けの「お堂」も見られました。それを今回は紹介します。

●熊本県菊池市泗水町永の菅原神社前の観音堂
 熊本県菊池市泗水町永の菅原神社の真向かいにその観音堂があります。菅原神社の御祭神はもちろん菅原道真さん。その前のお堂ということは、道真さんの本地仏である可能性が高いはずです。



↑菅原神社本殿か拝殿の梅鉢紋。


●言われも分からない。でも火除けのお堂

↑神社の真向かいにあるお堂


↑七番札所 永村観音堂の文字


 お堂には観音堂とあり、御本尊の頭を見ると十面。+本体の顔で11のお顔。十一面観音さんが御本尊で、道真さんの本地仏としてよく挙げられている仏さんです。十一面観音が菅原神社の真向かいにあるのも意味があることだと言えそうです。
 しかし、この観音さんにまつわる伝承はよく分かりませんでした。でもやっぱりこのお堂は火除けのお堂です。は、それは何故でしょうか??







よーく見ると、「防火水槽」の文字。
お堂には、人が集まるためのスペースができます。消防制度の整備が進むに伴い、そのスペースに防火水槽を設ける町や村もおそらく近代以降でてきたようです。
まさしく、火除けのお堂でした。



●見慣れたこのお堂も
 三木市本町(明石町五か町の大日町)も、一段高いお堂になっているのは、中に防火水槽があるからです。



コメント
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