屋台、鉾などの祭が世界遺産になったそうです。
これを機に屋台、鉾の文化を再び研究する機運が高まっているように感じています。
これまであまり「研究がなされていない」ということが、とくに京都祇園祭以外の祭では言われがちですが、はたしてそうでしょうか。少なくとも、播州では粕谷氏が1980年代より研究を発表し始めています。播州においては東播磨はナメラコゾウ氏、西播磨は四神会による研究が、さまざまな古屋台の復原は横山隆史氏が活発に行なっております。四国に目をやると太鼓台研究の大家尾関明氏が様々な調査、考察を実施しております。
そして、全国的にはいわねえ氏が、驚異的な精度と量で全国の祭礼を網羅しています。
●ウェブ発表の現状
こうして見ると、四神会の名田氏や尾関氏には優れた著作があるものの、優れた先行研究の多くがネット媒体での発表となっています。
ネット媒体での発表の利点と不利な点をまとめてみました。
利点① 手軽に発表できる。閲覧できる。
誰でも無料サーバを利用して、写真などを大量に掲載しつつ、発表できます。義務教育用の地域教材の開発が、昨今行われてきていますが、ナメラコゾウ氏や四神会、横山氏の活躍がなければ、大きく遅れていたと思われます。
利点② すぐに改変できる。
屋台の新調は日々至る所で行われており、最新の情報を掲載し共有できるのもネット掲載の利点です。いわねえ氏は、今も精力的に更新を行なっており、タイムリーな情報をみることができます。
不利点① サーバが閉じられる危険
これは、現在管理人が直面している問題です。本ブログの親ページ「祭と民俗の旅」もジオシティーズがウェブページを2019年3月に閉じることを宣言しています。なので、コピペで保存する作業が課せられています(ToT)私自身は無料ページを使っていますが、金払ってようがいよまいが、サーバの都合でいきなり閉じられてしまうという危険は常にあり、良ページはプリントアウトして保存しておく必要があるでしょう。
不利点② 評価されない
上記不利点①のウェブページの不安定制を元に、研究の成果として評価されないという難点があります。ですが、プリントアウトとして保存しておくことで、やはり立派な参考文献になりえます。本稿で紹介しているウェブページは、屋台、だんじり、太鼓台研究の先駆的な成果であることは事実です。これを評価できないというのは、評価する側の至らなさとも言えるかもしれません。
・編集後記
私にとって宗教や民俗学、歴史の研究で参考にし、憧れるのは大学や博物館勤務のプロの研究者でした。ですが、こと屋台だんじりに関しては、プロの方よりも在野の研究者の割合がずっと大きくなります。これらの成果に目を向けなければ、屋台、だんじりの研究は停滞、衰退、実態との乖離が著しくなるだけです。
本年亥年もよろしくお願いします。
とろサーモン久保田さんが、女性差別発言(彼の罪は、上沼氏を批判したことでなく、批判する際に差別的な表現をつかったこと。)を反省し、復活することをねがっています。
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