台風23号(トカゲ)速報
ただいま保津川が大氾濫!
私達船頭は全員が出動しての決死の舟上げを遂行!
寸前のところですべての舟の確保に成功し、下流へ流れるという
最悪の事態は免れました。
出動要請を受けた5時過ぎ、もうすでに第一堤防が決壊寸前の状態に。
第一堤防裏に避難させていた川下りの舟は、既に浮き上がった状態で、先に到着した
船頭が舟を流されないよう必死で押さえているところでした。
最後の堤防である第二堤防の下もすでに川の水が回ってきている状態で、
その堤防から見ると、舟を守っている船頭達は川の真ん中に
孤立した状態にも見えました。
しかしこのまま手を拱いていては舟が流され、
船頭達の命まで危機に瀕することに!
大袈裟ではなく初めて‘死'というものを確かに意識しました。
「この堤防を降りて川に入れば、もしかしたら二度と帰れないのでは?」
でも思案している時間はありません。
遅くなればなるほど事態は悪くなる!
意を決して川に飛び込み、舟が浮かんでいる所まで
歩いていったのでした。
舟までたどり着く道中、腰まで川に浸かりながら進み、
「運が悪ければ終わりだな!」
という思いが脳裏を横切りました。
舟は最初の避難の際に、2雙もしくは3雙と
積み重ねてあったので、引っ張るのも
大変重いうえ傾きも激しく、困難な作業となりました。
そうしている間にも水量は既に胸の辺りまで!
このままでは、足がつかなくなるのも時間の問題です。
自然と声も荒立ってきます。
「なにぐずぐずしてるんや!」
「ぼ~っとしてんとこっちを手伝えや!」
日頃、温厚なはっちんも声が枯れてきました。
船頭達の決死の作業のかいもあり、3時間後には
すべての舟を堤防のガードレールにつなぐ事が出来ました。
作業最中、台風は真上を通過していきました。
作業を終えた時にはカッパの中は水まみれでしたが、
なにはともあれ先ずは一安心!
とりあれず、「解散指令」がでました。
しかし話はここで終りではありません。
決死の作業を終えてホッと一安心したのもつかの間、
今度はあまりにも増水が激しく、橋が通行止めに!
しかも迂回道も土砂崩れで通行止めらしい!
対岸にある我家に帰ることが出来ない、
という情報が飛び込んできたのです。
びしょ濡れの状態で強風の中、冷えた体を暖めることも出来ないとは!
「どうにかして帰らねば!」いろいろコースを考えます。
一つだけありました。田んぼ横の農道を抜ければ、通行可能な橋に出られるはず!
一か八か行きましたが、途中で道に迷い川近くの農道へ入ってしまいました。
前方はすでに川が増水し道が途絶え、両横は川と化しています。
幅の狭い農道を車でバックしながら戻る時はドキドキものでした。
結局、引き返して正しい道を見つけ何とか家に
辿りついた時は9時を回っていました。
このような凄く氾濫した保津川を初めてみました。
亀岡駅周辺も水は回ってきています。
秋の行楽シーズンを前に、保津川下りはまさに沈没した!という気持ちです。
おそらく明日も舟の後始末が待っているはずです。
「今晩はもうこれ以上降らないでくれ!」と祈るような気持ちであります。
ただいま保津川が大氾濫!
私達船頭は全員が出動しての決死の舟上げを遂行!
寸前のところですべての舟の確保に成功し、下流へ流れるという
最悪の事態は免れました。
出動要請を受けた5時過ぎ、もうすでに第一堤防が決壊寸前の状態に。
第一堤防裏に避難させていた川下りの舟は、既に浮き上がった状態で、先に到着した
船頭が舟を流されないよう必死で押さえているところでした。
最後の堤防である第二堤防の下もすでに川の水が回ってきている状態で、
その堤防から見ると、舟を守っている船頭達は川の真ん中に
孤立した状態にも見えました。
しかしこのまま手を拱いていては舟が流され、
船頭達の命まで危機に瀕することに!
大袈裟ではなく初めて‘死'というものを確かに意識しました。
「この堤防を降りて川に入れば、もしかしたら二度と帰れないのでは?」
でも思案している時間はありません。
遅くなればなるほど事態は悪くなる!
意を決して川に飛び込み、舟が浮かんでいる所まで
歩いていったのでした。
舟までたどり着く道中、腰まで川に浸かりながら進み、
「運が悪ければ終わりだな!」
という思いが脳裏を横切りました。
舟は最初の避難の際に、2雙もしくは3雙と
積み重ねてあったので、引っ張るのも
大変重いうえ傾きも激しく、困難な作業となりました。
そうしている間にも水量は既に胸の辺りまで!
このままでは、足がつかなくなるのも時間の問題です。
自然と声も荒立ってきます。
「なにぐずぐずしてるんや!」
「ぼ~っとしてんとこっちを手伝えや!」
日頃、温厚なはっちんも声が枯れてきました。
船頭達の決死の作業のかいもあり、3時間後には
すべての舟を堤防のガードレールにつなぐ事が出来ました。
作業最中、台風は真上を通過していきました。
作業を終えた時にはカッパの中は水まみれでしたが、
なにはともあれ先ずは一安心!
とりあれず、「解散指令」がでました。
しかし話はここで終りではありません。
決死の作業を終えてホッと一安心したのもつかの間、
今度はあまりにも増水が激しく、橋が通行止めに!
しかも迂回道も土砂崩れで通行止めらしい!
対岸にある我家に帰ることが出来ない、
という情報が飛び込んできたのです。
びしょ濡れの状態で強風の中、冷えた体を暖めることも出来ないとは!
「どうにかして帰らねば!」いろいろコースを考えます。
一つだけありました。田んぼ横の農道を抜ければ、通行可能な橋に出られるはず!
一か八か行きましたが、途中で道に迷い川近くの農道へ入ってしまいました。
前方はすでに川が増水し道が途絶え、両横は川と化しています。
幅の狭い農道を車でバックしながら戻る時はドキドキものでした。
結局、引き返して正しい道を見つけ何とか家に
辿りついた時は9時を回っていました。
このような凄く氾濫した保津川を初めてみました。
亀岡駅周辺も水は回ってきています。
秋の行楽シーズンを前に、保津川下りはまさに沈没した!という気持ちです。
おそらく明日も舟の後始末が待っているはずです。
「今晩はもうこれ以上降らないでくれ!」と祈るような気持ちであります。