保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

黄砂が教えてくれること。

2007-04-02 18:57:50 | 船頭
桜満開で爽やか春爛漫の京都・保津峡。
峡谷の山々に薄紅色に彩られた桜の色香漂う船下り~と
思いきや…あたりは黄土色した黄砂の薄霧が一面に
広がる風景に…
谷間に吹く風に運ばれた黄砂で、山も霞んで見えます。
まさに春霞みならぬ、砂霞み。
私達にも容赦ない黄砂攻撃は降り注いでいるのでしょう、
目も鼻もなんともスッキリしません。

どうやら2~3日前にモンゴル高原のゴビ砂漠で
大規模な砂嵐があったそうです。
約4000キロ離れた遠い大陸からやって来た招かれざるお客さん
の黄砂は、冬季に乾燥した砂漠の砂で、春の低気圧で上昇気流に
乗って2~3日もかけて飛んできたのですね。

自然には国境はないのですね。
人間が線引きした国境なんて、大自然の前には
なんの意味も持たない事を知らされる現象です。

大陸の自然環境が乱れるという事は、ただ対岸の火事では
すまされず、自らの国も多大な影響を与える事の証明です。

自然環境の問題も、地球に住む同じ住民として考える
思考システムが必要ですね。

目にも見えない小さく細かい砂の粒が、そんなことを
教えてくれているような気がしてなりません。