保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

訪れる人を出迎える京都のランドマーク・京都タワー

2009-03-29 21:34:20 | シリーズ・京都を歩く
京都の桜が咲きだすと‘春の観光シーズン’本番です。

大勢の方が他府県から京都へお越しになります。

新幹線などでJR京都駅にお越しになる方々を出迎えるのは
駅真正面にそびえる京都のランドマーク「京都タワー」です。

しかし、この京都タワー・・・京都市民の評判はよろしくない、
否かなり厳しい意見をされる方が多いようです。



京都タワーは1964年(昭和39)に京都中央郵便局跡地を利用し
京都の財界が観光都市を目指す京都の表玄関にふさわしい
文化と観光の一大拠点とするために建設されました。
最初はビルに展望施設を設置するだけの計画でしたが、
当時の流行とでもいいましょうか、タワーの建設に
急きょ、変更されたそうです。

計画が発表された時は京都市民からかなりの反発があったようです。
今でも「あんな京都に似合わないもの造って・・・」と
仰る年配の市民の方にもよく出会いますが、私たちの年代に
なるとそれほど違和感なくすんなり受け入れてられていますが。

タワーの姿を見てよく「ろうそく」をイメージして造られたと
いう声をよく聞きますが、実は京都の街を照らす灯台を
イメージして造られたというのが本当のようです。
確かに私たち京都人にとって「京都タワーがどの方向に見えるか?」
で今、自分のいる位置が分かるということがよくあります。

私の中学の校舎の窓からも京都タワーが見え、
「ああ~タワーの横にある京都駅からどこか遠くへ行きたいな~」
などとぼんやり考えていたことを思い出します。

東京タワーなどの様に鉄骨を使用しない構造と、他のどのタワーに
もない独特のデザイン、夜になると周囲からライトアップされ
浮かび上がる‘白亜の塔’はまさにで宗教都市京都に灯りをともす
‘ろうそくの火’のような厳かささえ漂っていると感じます。

京都にふさわく、イメージにぴったりのタワーだと思います。

京都市民は一部かなり保守的な思考をする癖があるようですが、
歴史をひも解いてみますと、その時代時代に先駆けて
大規模で最先端な建造物を生み出してきた‘京都’の
発想と思考こそが今‘京都を京都たらしめている’
原点のように感じます。

他府県からお越しになる方々も「東寺の五重の塔と京都タワー」
を見ると「京都にきたのだな~」感じるという人が少なくない
と聞いています。

保守的そうで、実は伝統を破る奇抜さを好む京都人に
脈々と受け継がれた‘京都気質’が造った
ものが「京都タワー」といえないでしょうか?

私は京都の人間として胸を張って「京都タワー」を誇りに思います。

*ちなみにタワーの13階展望室をリニューアルしてオープンされた
「スカイラウンジ~空(くう)」はブルーを基調とした灯りに
包まれた空間に360度京都を見渡せる展望が最高でデートなど
に最適です。