保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

霧の山水、仙境に遊ぶ保津川の‘浮舟’

2009-11-06 22:35:46 | 保津川下り案内
今日の保津川にも「朝霧」が深くたち込める朝でした。

視界も悪く肌寒さが厳しく、地元では嫌われ者な朝霧ですが、
私はこの幻想的な風景が大好きです。
寒さにもかかわらず、意外にお客さんにも人気があります。

今日のはっちんは朝一番便と午後便の2回の出船となりました。

朝霧の世界と霧が晴れた秋景色の渓谷、これが‘同じ日’の‘同じ場所’
の風景と思えるでしょうか?


保津小橋と呼ばれる農道の橋です。橋の向こうは全く見えません。

霧が晴れると正面の山がきれいに見えます。この山の奥に‘明智越え’があります。


保津峡の入口付近です。川べりの竹やぶがうっすらと見え、山が水面に映っています。

川べりの竹やぶも後ろの山までしっかり見えます。正面の山縁にはトロッコ列車の線路が見えます。


舟は保津峡へ流れていきます。古い中国の水墨画を思わせる風景です。

深い色をなす川の流れ、急峻な崖と折り重なる山々、色づく紅葉を秋の太陽が照らしまぶしい。

保津峡の朝霧…霧に覆われたその幻想空間はまさに‘桃源郷’の世界。
保津川の舟は世俗から離れ、山水の中で仙境に遊ぶ‘浮舟’。

いにしえの人々が理想とする世界を夢みて、幸せを望んだように
霧の川にふわぁふわぁと浮かぶ保津川の舟に身をまかせ、ひと時の‘しあわせ’を感じてみませんか?