保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

今、自分にできること・・・

2011-03-17 22:12:40 | 船頭の目・・・雑感・雑記
春が近いというのに、時折、粉雪が舞う寒い一日だった保津川。

こんな天候にもかかわらず、毎時間ごと、お客様がお越しくださいます。
「感謝!」という言葉以外見つからない。
この気持ちは、仕事のサービスでお返ししなければプロではない。
舟が嵐山に到着するまで、内容の濃い説明とすべることのない(?)
ギャグで盛り上げ、笑顔の絶えない川下りを演出して満足感を味わっていただく。

今、東日本では未曽有の大惨事に見舞われ、ご苦労されているというのに
自分はここで、楽しく笑いながら川下りを演出していていいのか?
自問したりもする・・・

しかし、わずかの援助以外、祈ることしかできない身である自分に
今すぐ、なにができるわけではない。

多くの有志や友が代わりにがんばってくれている。
彼らの熱い気持ちを心とし、自分は今、自分ができることを精一杯するだけ。

それは目の前におられるお客様に生涯忘れることのできないほどの
楽しい川下りのひと時を提供し、満足して帰っていただくこと。

みんなが心を痛めている。傷ついている。でも、沈んでいる時ではない!

生きたくても生きることができなかった人がいる。
夢をかなえることなく逝った人がいる。
そんな人たちの分も、精一杯生きていかないければ、申し訳がない。

今、生きているという喜び、愛する人たちとともに過ごせること、
こんな当たり前のことが当たり前でない、幸せな時間であることを感謝して
一日一日を大切に、明るく、元気に喜びいっぱいで過ごそう。


東日本が苦しんでいるのなら、西日本が一丸となって盛り上げて、
苦難を耐えている同じこの国の仲間を支えていこう!

心を倒しているときではない。私たちが活力を取り戻し、
支えていけるだけの力を持とう。

私たち、西日本の人々が頑張って経済力を維持していかねば、同情だけでは
現実として、苦難の中を懸命に生きる仲間を助けることはできない。

そのために私は働く。仕事をする。

今、自分にできること・・・そこに答えがある・・・と思う。