東北・関東地方を襲った大地震発生から一週間を過ぎたが、
被災地から送られてくる情報は、日を追う毎にその爪痕を
浮彫りにし、胸を締め付けられるものばかりだ。
復興を支援するため、日本中が、日本人が一丸となって
立ち上がっている姿に心強さを感じながらも、心の晴れる時はない。
しかし、先日も書いたように、心を倒し、沈んでばかりいても
被災した人々には何の手助けにもならない。
とはいえ、わかっていても、気分が乗らないのだろう。
日本中が喪に服するがごとく、自粛ムードに流されている感がある。
保津川下りでもこの春、すでに約820名を超えるキャンセルがあった。
その上、ホームページの船頭ブログが「こんな時に能天気だ」と苦情があり
更新を自粛する事態にまで至っている。
京都の春の恒例行事でも、「京都東山・花灯路」が14日で自粛終了し、
あんどんなしの「京都・東山祈りの灯り」として被災地への鎮魂行事へ移行した。
また、春に予定していた法然、親鸞の遠忌法要の一大宗教行事も中止し、
秋へ移行し開催を検討している。
福島原発の被害状況を憂慮し、海外からの旅行者にも敬遠されツアーの中止が相次いでいる。
地域では、歓送迎会の季節。しかし、最大のお得意さんだった公務員系の歓送迎会が
周囲の目を意識してか?軒並みキャンセルとなることが多くみられ、この時期を
当て込んでいる飲食業は大きなダメージを受けることが必至な状況なのだ。
こうした状況が長引くと東日本をこれから支えていかねばならない、
関西経済への影響はとても深刻だ。
誤解を恐れず、あえて訴えたい。
このままでは、日本経済が立ち行かなくなる。
西日本は、通常通りの経済活動を再開しないことには
日本全体が自粛してしまったら、早期の復興はままならない。
被災された方々が望まれているのは、同情ではないはず。
被災地では、今すぐ現実的なサポートが求められていることを、みんなが知っているはずなのに。
被災していない者が支えなければならないことを知っているのに。
なぜ、どうして自粛を‘よし’とする空気が流れているのか?
また、自粛姿勢が感じられない者を糾弾するのか?
今、私たちにできることは何なのか?
それは・・・あえて今更、言うまでもないはずだ・・・