創作日記&作品集

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スプートニクの恋人・村上春樹著

2019-08-14 09:56:57 | 読書
私の本棚には、村上春樹著の小説が大体揃っている。
新作が出ると決まって購入した。
読む本が途切れた夏の日、私は一冊の本を抜き出した。
そして、夢中になって読んだ。
ストーリーは何も覚えていなかった。
20年という年月はそんなものかもしれない。
「僕」と「すみれ」は微妙な友達と言ったらいいのだろうか?
お互い深く結びつきながら、恋人の関係の前で踏みとどまっている。
「僕」は本を読み、「すみれ」は小説家を目指している。
「僕」は、二人が恋人まで進めば何かを失うことを無意識に恐れている。
そんな中、「すみれ」は十七才年上で既婚の「ミュウ」という女性と恋に落ちた。
三人を中心に物語(殆ど三人しか登場しない)は巧みな構成で進んでいく。
テーマは人間の孤独だろうか?
人は一人なのだ。
スプートニク2号に乗せられたライカ犬みたいに。
たまさか、星に出会っても、次の瞬間は遙彼方に別れていく。
名作だと思う。
よくぞ私の手はこの一冊を本棚から抜き出したもんだ。
今は文庫本で読むことが出来ます。
是非お読み下さい。
夏の思い出が一つ増えます。