創作日記&作品集

作品集は左のブックマークから入って下さい。日記には小説、俳句、映画、舞台、読書、など…。そして、枕草子。

『鍵』・映画

2016-06-28 16:58:57 | 映画・舞台
『鍵』・映画
時々、新聞の番組表のBSプレミアムシネマをチェックする。
興味のある映画を見つけると録画する。
『鍵』は1959年(昭和34 年)の作品である。
この映画は映画館で母と観た。私は当時12、3才だった。
調べてみると成人映画だって。母さんなんてことを。
一言で言えばエロチックサスペンス。
ところどころ覚えているのは印象が強烈だったからだろう。
京マチ子の妖艶さは凄い。
宮川一夫(撮影)は光と影の魔術師だ。
市川崑の演出は人を飽かさない。
少しだけ観ようと思っていたのに最後まで観てしまった。
これぞプロの仕事だと思う。

GODZILLA

2014-08-18 16:51:12 | 映画・舞台
近くにあった映画館「MOVIX橿原」が八月いっぱいで閉館します。2001年から14年間お世話になりました。
確かに映画館に足を運ぶ回数は減りました。
地方の貴重な映画館をなくしたのは私たちかも知れません。
その最後の鑑賞が「GODZILLA」。
ゴジラを最初に観たのは小学生の低学年でした。怖くて眠れなかったのを覚えています。それから、60年。NHKで第一作を観ましたが、やはり凄いですね。震災を予見しているようでした。
そして、「GODZILLA」。
3Dを初めて体験しました。しばらくすると慣れました。面白いかというと、首を傾げます。結論として僕の感想は、2Dも3Dもさして変わらないということです。
震災を思い出すようなこともなく、映画として十分楽しめました。今回はGODZILLA=GOD。思い切りじらしておいて火を噴きます。去って行く後ろ姿がいいなあ。なんか哀愁を感じます。次を作りそう。



映画「トランス」

2014-04-04 16:24:55 | 映画・舞台
「トランス」
記憶について考えさせられた。私たちが他人を理解するのは他人に対する記憶である。例えばその他人がAならば、Aという記憶で理解している。私たちの記憶は穴だらけであり、錯誤に満ちているだろう。事実とは全く違う人物として理解しているのかもしれない。しかし、それは他人だけだろうか? 自分に対しても同じことが言えるのではないか。結局、自分が゜理解している自分も一つの妄想であるのかもしれない。
「トランス」を観るきっかけとなったのは前日ブログで紹介した「鑑定士と顔のない依頼人」のネットの感想の一つに、「トランス」の方がずっと面白いというのがあったからです。私の結論としては、面白いはともかく、「鑑定士と顔のない依頼人」の方が数段優れた映画だと思いました。だが、「トランス」は記憶について考えるきっかけを作ってくれました。これも、映画の楽しみですね。
この種の映画はいかに楽しく騙されるかですね。その意味でも、最高傑作は、「アザース」ニコール・キッドマンの美しさ、騙される快楽。未見の方は是非。




TSUTAYA TV

2014-03-31 18:02:01 | 映画・舞台
「TSUTAYA TV」ってご存知ですか? 映画やテレビドラマの動画配信サイトです。昔、DVDの宅配「TSUTAYA discus」に入ってましたが、やめました。その理由は、今はどうか知りませんが、①新作がなかなか借りることが出来ない。②観るものがなくなる。③月2000円弱の出費。です。それにくらべると、「TSUTAYA TV」は一本から借りることが出来(月額もあります)、新作云々もなさそうです。また、ipadでも観られたらと質問しました。マルチスクリーンというマークがついていればOKとの回答がサポートからありました。後は観たい作品が揃っているかどうかですね。ざっと見たところ、結構揃っていそうです。
とりあえず一本借りてみようと思いました。マルチスクリーンというマークは作品ごとについています。まずは入会。PCとiPadにアプリをダウンロード。どちらもアイコンが出来ます。
PCで前から観たいと思っていた「トランス」を検索。マルチスクリーンというマークもあります。525円か。明日からは8%でもう少し↑か。視聴期間は48時間か。見る日時を決めてからダウンロードした方がいいですね。
簡単にダウンロードできました。アイコンクリック(または、タップ)。PCはマイページからiPadは即始まりました(一本しかないからか?)。画像、動きともに問題は全くありません(eo光の1GとVAIO)。テレビでも視聴可能なようです。
これはレンタル映像の理想型ですね。
さて、「トランス」の感想はまた。

「青春の殺人者」〈1976年〉 2

2014-03-12 06:38:24 | 映画・舞台
その後、連合赤軍事件を描いた作品が二つ作られた。
立松和平の小説「光の雨」をベースにした「光の雨」・高橋伴明監督(2001年公開)と「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)」・若松孝二監督(2008年公開)である。
どちらも、秀作である。しかし、かえって長谷川和彦監督の「連合赤軍」が観たいという気持が募った。しかし、その噂さえ聞こえてこなかった。今は、「連合赤軍」という映画そのものの制作が可能かどうかを考えている。人は年をとるし、事件は風化する。しかも、観客は流動し続ける。今の若い人にアピールするだろうか? また、私たちの年代の郷愁をよぶ事件だろうか? やはり、あの時にしか作れない作品であったように思う。「光の雨」は現代から観た作品になっていたし、若松孝二作品は、彼だから出来た力業だった。やはり、「連合赤軍」は、長谷川和彦という名前をしても無理な時代なんだと思う。
ただ、監督の構想の中には「超能力」がある。講演の時に何回か出てきた。その時は、社会派ドラマに合わないなあと思っていたが、監督は真剣だった。「青春の殺人者」、「太陽を盗んだ男」の二作に共通するのは疾走感である。青春の疾走感と言ってもいい。「超能力」が「連合赤軍」を蘇らせるかもしれない。シナリオは完成していると思う。もうしばらく待ってみようか。しかし、監督も私も、残された時間はそんなに多くない。訃報が突然新聞に出るなんて嫌ですよ。
私には、「超能力」から連想する作品が一つある。半村良の傑作「岬一郎の抵抗」である。夢の夢だが、この原作を監督が撮ると思うだけで胸が高鳴る。

「青春の殺人者」〈1976年〉 1

2014-03-11 13:42:44 | 映画・舞台
朝日新聞のbe on Saturday(2014年3月8日)に(映画の旅人)「青春の殺人者」〈1976年〉が取り上げられた。
もう、15年以上も前になるだろうか、長谷川和彦さんに会ったことがある。
私は、NHKのラジオドラマに入選したりしていた。多分この頃が、私の儚い華の時代だったのだろう。ある日、大阪シナリオ学校の講演に監督がやってきた。補助席を用意したが必要がなかった。彼も冬の時代だった。
講演は抜群に面白かった。映画にかける情熱がびしびしと伝わってきた。講演後、居酒屋で親睦会がもたれた。「お客さん、もっと詰めて」。文字通り膝を交えた飲み会になった。
「同い年だ。何月生まれ? 7月か。俺の方が、学年は一つ上だ。先輩だ」。監督は上機嫌だった。私は途中で帰った。後で、監督が、私が帰ったことで不機嫌になり、荒れたと聞いた。
それからも、ネットを通じて交流があった。シナリオも書いた。ポスターも配った。地下にある小さな映画館だけが置いてくれた。「映画ができたらいいね」と。しかし、色々とあって途絶えた。結局、監督は一作も撮らなかった。
回顧はこのくらいにしよう。次は未来について語ろう。勝手に、次作についても。

鑑定士と顔のない依頼人

2014-03-05 09:45:54 | 映画・舞台
鑑定士と顔のない依頼人絵とミステリーが大好きな私。随分暖かくなりました。自転車をコギ、コギお出かけです。また、「シニア一枚」です。観客は三人ほど。みんな一人です。こういう映画は一人で観るのに限ります。久し振りにミステリーを堪能。二重、三重にはりめぐらされた伏線。女性の肖像画の数々。(分かったのはルノアールだけ)。そして、驚愕の結末。絵画もミステリーも、贅沢な一本。一粒で二度美味しい映画です。お勧めです。このページには表と裏のページがあります。鑑賞後に見てくださいね。特に裏は鑑賞前に見るのは厳禁です。


「小さいおうち」・山田洋次監督

2014-02-21 16:24:54 | 映画・舞台
「小さいおうち」を観てきました。また、寒風の中自転車を漕ぎ漕ぎ。「シニア一枚」。今回は観客が多いです。約20人ぐらい。第一回の上映としては大入りです。感想はグー(^-^)。以下感想です。
主人公タキの小さなエゴと哀しみを描いた名作。
時子(奥様)、タキ(女中)、「小さいおうち」のある種の三角関係だと思います。「小さいおうち」を板倉(時子の不倫相手)と置き換えると、陳腐な恋愛映画となります。「小さいおうち」の幸せと喪失のストーリーとも言えます。タキにとって「小さいおうち」が全てだった。彼女の望むものがすべてあった。結末も当然の帰結です。タキを通して語られた「小さいおうち」は小さな話ではない。誰にでもある普遍的な物語であると。
タキが私の母と同年代であり母を思い出しました。役者はみんな上手い。タキ役の黒木華は素晴らしい。主演女優賞も納得です。
蛇足ですがクイズ。「小さいおうち」と「小さなおうち」の違いは?

「トリック劇場版 ラストステージ」

2014-02-10 17:12:05 | 映画・舞台
「トリック劇場版 ラストステージ」を観てきました。テレビの「トリック 新作スペシャル3」があまりにもつまらなかったので二の足を踏んでいました。寒風の中自転車を漕ぎ漕ぎ。「シニア一人」。入場するとほんとに「シニア一人」。開始ぎりぎりに三人プラス。四人で鑑賞です。エンドロールでおしっこ限界。なんだか気になってもう一度入場すると、まだやってました。こんなの多いですね。話がそれますが、昔、ストーリーがひっくり返るというのもありましたよ。「終」の字がドーンと画面に出るのが良いですね。「トリック劇場版 ラストステージ」はとにかく、面白かった。そして、切なかった。特にラストシーンは素晴らしい。野際陽子さんの静かな演技。奈緒子の軽快なマジック。上田の静かな眼差し。そして、名曲「月光」。新しい出会い。しかし、続く物語はない。それは一人一人の観客に委ねられる。14年間楽しませてもらいました。堤さんありがとう。SPECのラスト作品はとうとう観なかったけれど、テレビかDVDで観ますよ。でも、私にとって、「トリック」も「SPEC」もテレビの方がはるかに面白かったですね。合掌。

かぐや姫の物語・高畑勲監督作品

2013-12-03 16:13:05 | 映画・舞台
待望の映画を観てきました。観客は六名。平日で朝一(9時20分)なら仕方のないことです。いや、多いですよ。一人かなあと思っていました。素晴らしい作品でした。「竹取物語」に正面から取り組んだ作品でした。この映画は残ります。何もかもが素晴らしい。