創作日記&作品集

作品集は左のブックマークから入って下さい。日記には小説、俳句、映画、舞台、読書、など…。そして、枕草子。

1946 15

2024-02-29 13:47:50 | 俳句日記
1946 15
ほうれん草
前の冷蔵庫はドアにマグネットが使えたのに、新しいのは引っ付かない。
白板(ホワイトボード)を側面につけて使っている。
冷蔵庫の見た目は良くなった。
本当はピーマンと書いてあった。
ピーマンの方が走書きに合う。
でも、ほうれん草もいいなあ。
書いとかないと、忘れる。

【一句】白板にほうれん草と走書き

1946 13

2024-02-27 11:17:18 | 俳句日記
1946 13

突然大きな音がした。地震。
蛍光灯の紐を見つめたが動いていない。
額が落ちていた。
妻を呼んだ。
こういう時の僕は危険だ。
硝子の破片が飛び散っていた。
大きな破片を取って、後は掃除機で吸い取る。
手際よく片付いた。
「気いつけや」と、僕は言うばかり。
額の中身は、薬剤師免許妻と二人分。
その他卒業証書等。
「もうええねえ」と妻が言った。
丸めて賞状筒になおした。
飾っていることもないか。

【一句】額落ちる割れた硝子の余寒かな

1946 12

2024-02-26 14:20:26 | 俳句日記
1946 12
『東京都同情塔 九段理江著』
途中から分からなくなったので最初から読み返した。
現代版・バベルの塔という評も読んだ。
言葉の通じなくなった世界。
ロシアとウクライナの戦争を思い浮かべる。
ウオーキングで池のそばにある地蔵に手を合わす。
「おん かかか びさんまえい そわか」を3べん唱える。
「かかか」は笑い声。
地蔵の後の桜は真っ二つに裂けている。
花芽がいっぱいついているのに気づいた。

【一句】雷に裂けし桜の芽立かな

1946 10

2024-02-24 13:43:01 | 俳句日記
1946 10
美人女優
NHK夜ドラ『作りたい女と食べたい女』を録画して観ている。
月~木15分ずつ。
時間の合間に観られる。
話は同性の恋に入っていった。
ちりちりするような緊張感のある科白が交わされる。
作りたい女は科白の時首を少し振る癖があるみたい。
沢口靖子きんもそうだった。

【一句】水とりや美人女優は首を振る
「水とり」は二月堂のお水取り。
水とりや氷の僧の沓の音 芭蕉


1946 9

2024-02-23 10:38:05 | 俳句日記
1946 9
切ない
朝四時に目が覚めた。
何故か「切ない」。
字が小さくて読むのを諦めた『気持ちを表す言葉の事典』を調べてみよう。
何故か「切ない」
ここにこうしていることが「切ない」

【一句】眠り来ぬ布団にくるむ五尺かな

1946 8

2024-02-22 06:26:42 | 俳句日記
1946 8
補聴器
去年の11月最後の日、補聴器を初めて付けた。
もう去年か。
決心したのは、義母の四十九日。
義兄が話しかけるのに僕が反応しなかった。
見かねた妻が「ちょっと耳が」と。
皿洗い機がこんなにやかましいとは知らなかった。
功罪半ばと言うところか。
聞こえるのは耳、分かるのは頭。
スーパーで女店員が耳元ではっきりと優しく言ってくれた。
とにかく付けている。
落としたら大変。八万何千円。
デモ機だけれど初っぱなに病院で落としている。
幸いに拾ってもらった。マスクとの相性が悪い。

【一句】囀りや補聴器友に一句詠み


1946 6

2024-02-20 13:20:52 | 俳句日記
1946 6

よく夢を見る性分だと思う。
子供の頃からそうだった。
大人になっても、老人になってもそうだ。
ろくな夢を見ない。
時には金縛りになる。
楽しい夢を見たい。
ほんま。
職場のリアルな夢が多い。
17年も経つのに。
絶対に会うことのない同僚に出会う。
病院薬剤師のリアルな職場。
いつも不安にかられて仕事をしている。
「まちごたらあかん」
久し振りに飛ぶ夢を見たら、落ちた。

【一句】白飯に海苔の佃朝の膳