創作日記&作品集

作品集は左のブックマークから入って下さい。日記には小説、俳句、映画、舞台、読書、など…。そして、枕草子。

今日の一句と『枕草子読み語り』

2018-12-31 14:38:15 | 俳句
今日の一句
大晦日定めなき世のさだめ哉   井原西鶴
いつも大晦日になると頭に浮かびます。
大晦日に借金取りは来ませんが、また、一つ歳をとります。

枕草子百五十九段 『近うて遠きもの』の中にも、
ー師走の晦日の日・睦月の朔(ついたち)の日の程ー
私の拙訳で
 師走の晦日の日と正月の朔(ついたち)の日の間。日で言えば一日。年で言えば一年。

一茶の句に、正月に一つ歳をとる長女のさとを詠んだ句があります。
這へ笑へ二ッになるぞけさからは
しかし、定めなき世、長男に続いて長女もこの世を去って行きます。
露の世は露の世ながらさりながら
ああ、定めなき世のさだめ哉
二年前にも同じようなことを言っております。
大晦日徐徐に近づくあの世かな 弘務
来年もよろしくお願いいたします。

追記『枕草子読み語り』まだ、少し残ってます。メール(ikekubohiromu@yahoo.co.jp)をいただければ数に限りがありますが贈呈します。



徳川慶喜公のへの斬奸状・須田狗一著

2018-12-22 16:08:47 | 読書
斬奸状(ざんかん‐じょう)とは悪者をきり殺すについて、その理由を書いた文書(大辞泉)。
最後の将軍・徳川慶喜公はなんか一貫する気質がない人のような気がする。
『西郷どん』では遊び人で登場したりしていた。
西郷さんが、戦争大好き人間であるのと随分違う。
分かりにくいようで分かりやすい粋人である。
そんな徳川慶喜公をめぐるミステリー。
名探偵も登場します。
最後に慶喜公の『こだわり』が分かり、腑に落ちます。
とにかくこんなスケールの大きいミステリーを書き下ろすなんて、脱帽です。
明治は遠くなりにけり。
もうじき、昭和も遠くなるんだろうなあ。