創作日記&作品集

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🤓今日の一句

2020-12-06 10:57:03 | 俳句
今日の一句
一本の寒菊揺れる憂国忌
今年も憂国忌(11月25日)が巡ってきました。
二十四才だった私にはショックなニュースでした。あれから五十年。
毎年この日が近づくと三島由紀夫のことを考えます。
三島由紀夫は孤独だったんだ。
家庭を持っても、ボディビルをしても、小さな軍隊を作っても少しも癒やされず、少しは、夢中になれるかもしれないノーベル賞受賞も川端康成に先を越され、政治の世界も、石原慎太郎に出し抜かれ、ライフワークの小説は完成し、何にも新しくすることがなくなっていた。ひたすら老人になるのが嫌だった。癌になるのも嫌だった。
どうして戦争で死ななかったのだろう。
徴兵検査不合格の日、家族と一緒に喜んだ自分が嫌だった。許せなかった。
玉葱の皮をむくように求めた自己は、結局は何もなかった、「無」だった、豊饒の海 第四巻 天人五衰の「庭」のように、『庭は日ざかりの日を浴びてしんとしている。……』