5週間ぶりの通院日、何もなければこれで早くも通院納めになるかもしれない日である。かつては仕事納めの日迄通院し、仕事始めの日に再び通院(つまり、仕事納めも仕事始めも休暇を取り、あたかもどこかへ長期旅行にでも出ているような風情で、実は通院というトホホな事態)したことも。毎週点滴治療に通っていたことを思うと、今の注射だけの通院は本当に申し訳ないくらいの楽さ加減だ。
今朝もかなり冷え込んでいる。例年ならブーツを履く季節なのだが、足の爪の不調で履けるものが少なくなり、まだ厚地のタイツとカバさん靴で頑張っている。
最寄駅での電車は順調で、乗換駅でも予定通り始発電車に乗れたが、惜しくも席を確保出来ず。諦めてドアに寄りかかって読書を始めたところ、ラッキーにも2つ目の駅で目の前の席が空いた。今日のお伴は柴崎友香さんの「わたしがいなかった街で」(新潮文庫)。静かな文章のリズムに直ぐに惹き込まれる。そして、あっという間に病院最寄駅。
自動再来受付機前ではそれほど待たず、採血受付へ移動すると、受付カウンター前の椅子も採血室前の椅子もかなり混雑しており、空席が殆どない。ピンクの番号表を受け取って電光掲示板を見ると、30人以上待ちで“待ち時間22分”とある。30分ほどして順番が来る。今日は先月と同じ男性検査技師さん。刺す時も、抜く時もまあまあスムーズ。「先月もやって頂きましたね。お上手だったので覚えています。」と言うと、「ちょうど運よく良いタイミングだったのですね。」とのこと。いつものように腫瘍マーカー等全て測定なので3本の採血。
止血部分を押さえながら、いつもと同じくエスカレーターで2階に上がり、レントゲン受付へ移動。こちらも結構混んでいるが、思いのほか待たずに名前が呼ばれ、無事終了。再び1階に降りて腫瘍内科受付へ移動。ここ迄で病院に入ってから小一時間。順調である。プチ虹のサロンのSさんから「今日の通院、無事治療納めになりますように」とLINEが入っている。気にかけて頂き、有難いことである。
受付では並んでいる人もなく、スムーズに保険証チェックが終わり、ファイルを頂いて待合椅子に腰を下ろした。
採血結果が出る迄の1時間は、いつものように貴重な読書タイム。頁を繰りながら、1時間はあっという間だ。合間に自動血圧測定機で計測すると、98-58、脈拍は67。1時間足らずで「中待合へどうぞ」と私の番号が点滅した。
中待合に入ってからも続きを読んでいると、30分ほどで先生が診察室からお顔を出された。今日は病院に入ってから、先生のお顔を見るまでに2時間ちょっと。トントン拍子だ。
入ってご挨拶するなり、空咳が出てしまう。「あれ、咳が出ていますね。5週間元気でしたか?」と訊かれ、「咳は空気の悪い処に行ったり、何かの加減で出始めると結構出ます。マスクをすると息苦しいので(していません)。今月は痛みがあり、1週間続けてロキソニンを日に3度飲み、それ以外にも日に数回飲んだことが結構ありました。」とお話しする。先生から「気温の差が大きい処に行くと出ませんか?」と言われ、確かに急に寒い所に出ると、そうかもしれない、とお答えする。そして、先日の婦人科検診の結果をお見せすると、先生はその結果を電子カルテに入力される。
「この1か月はいつもの胸部の鈍痛、圧痛だけでなく、体(傷口辺り)のもっと表面の部分のズキズキした痛み、種類の違う痛みがありました。それ以外は鼻血が出易いこと、ちょっと油断して日に当たるとすぐに顔の湿疹が酷くなるので、日傘を差したり、ヒルドイドローションを再開したりしています。お腹はタイケルブ(下痢)とカルシウム剤(便秘)の相乗作用で割と落ち着いています。」とお話しする。診察室での検温は6度8分。
採血の結果、白血球は2,900、腫瘍マーカーCA15-3は、なんとか正常範囲に戻っていた先月に比べて0.3の減(殆ど誤差範囲)。先生がおっしゃるには、相変わらず正常範囲上限辺りをある幅で前後している。胸部レントゲンの画像は10月と今回の2枚が並んでいるが、左右とも概ね不変とのこと。
痛みや咳等の症状が出ているし、もしかしたら増悪ではないか、マーカーが急上昇して検査が入り、今日で治療納めにならないのでは・・・と考えていたので、なんだか肩すかしを食わされた感じ。
もちろん現状維持、治療継続は何より有難いことに違いないのだけれど。こうして気付けば無意識のうちになんとなく怯え、不安に苛まれている、気の小さい私である。
ということで、また5週間、治療を継続することになった。「タイケルブを3錠に増やす必要はないですか」と再度確認したが、「増やすと身体がキツいですよ」とおっしゃる。先生が今のままでOKと判断されるならこのままでいこう。
次回は5週間後、来年1月半ば、結婚25周年・銀婚式の日である。8月にCTを撮影して半年が経つので、次回に2月の検査予約を入れましょうとのこと。
いつものとおりタイケルブ1日2錠、1日3回の小建中湯・ラックビーを各々5週間分、痛み止めのロキソニンを1日2錠から3錠に、低カルシウム血症対策のデノタスチュアブル1日2錠を、5週間分処方して頂いた。
「では、今日もランマーク注射とポートフラッシュもしていってください。」と言われ、「今年も一年お世話になりました、来年もどうぞよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください」と年末のご挨拶をする。先生からも「なにより良いお正月を!」と言って頂き、診察室を出る。これで2014年の治療納め。なんと今年は14回しか通わなかったのだから、最盛期(?)の3分の1にも満たない。
中廊下の椅子で待っていると、針刺し名人のOさんの後ろ姿があったが、20分程待って、かつて化学療法室にいらしたIさんから呼ばれる。一番手前のベッドに案内され、「お久し振りです」と言うと、「外来に異動になりましたので、またお目にかかることになります」と言われる。私がご無沙汰しているうちに化学療法室のメンバーの半分が交替しているという。まあ、このままご無沙汰していられればいいのだけれど、初めましてばかりの方になるのはちょっと心細い気もする。「どちらからにしますか。」と訊かれたので、「どちらでも」とお答えすると、「では、(ベッドに横になって)ポートフラッシュから」と言われる。うーん、今日は刺す時もかなり痛い。逆血確認の時も違和感があり、抜く時も大きな衝撃があった。思わず「今日は痛かったです」と言ってしまう。
次に座って右上腕部にランマーク皮下注射。4回目ではあるが、やはり痛い。「インフルエンザ注射がなんともないのに、やはりランマークは痛いですね。」と深呼吸をしながら耐える。薬液の量が違うので、仕方ないのだけれど、気付けば嫌な脂汗が出ていた。ここでも「良いお年を」とご挨拶して部屋を出る。
会計が出来るまで15分ほど待ち、夫や友人にメールやLINEで連絡。自動支払機はそれほどの列でなくスムーズに進んだ。支払は前回同様2万円弱。
外に出ると、陽射しが弱く、やはり寒い。院外薬局へ移動すると、待合椅子が一杯。これは今日も待ちそうだな、と覚悟する。いつもながら、後から来た方たちからどんどん抜かされる。今日も小一時間待つことになった。エコバックを取り出して袋一杯の薬を受け取る。今日の支払も前回同様4万円弱。
今日は、病院と薬局併せて滞在時間は3時間半ほど。街中はクリスマスのイルミネーションがあちこちに。そしてなんだかどこもかしこも忙しない年末の雰囲気。そう、今年もあと3週間である。
何はともあれ、今日は無事に治療納めが出来て、感謝と安堵のため息である。
今朝もかなり冷え込んでいる。例年ならブーツを履く季節なのだが、足の爪の不調で履けるものが少なくなり、まだ厚地のタイツとカバさん靴で頑張っている。
最寄駅での電車は順調で、乗換駅でも予定通り始発電車に乗れたが、惜しくも席を確保出来ず。諦めてドアに寄りかかって読書を始めたところ、ラッキーにも2つ目の駅で目の前の席が空いた。今日のお伴は柴崎友香さんの「わたしがいなかった街で」(新潮文庫)。静かな文章のリズムに直ぐに惹き込まれる。そして、あっという間に病院最寄駅。
自動再来受付機前ではそれほど待たず、採血受付へ移動すると、受付カウンター前の椅子も採血室前の椅子もかなり混雑しており、空席が殆どない。ピンクの番号表を受け取って電光掲示板を見ると、30人以上待ちで“待ち時間22分”とある。30分ほどして順番が来る。今日は先月と同じ男性検査技師さん。刺す時も、抜く時もまあまあスムーズ。「先月もやって頂きましたね。お上手だったので覚えています。」と言うと、「ちょうど運よく良いタイミングだったのですね。」とのこと。いつものように腫瘍マーカー等全て測定なので3本の採血。
止血部分を押さえながら、いつもと同じくエスカレーターで2階に上がり、レントゲン受付へ移動。こちらも結構混んでいるが、思いのほか待たずに名前が呼ばれ、無事終了。再び1階に降りて腫瘍内科受付へ移動。ここ迄で病院に入ってから小一時間。順調である。プチ虹のサロンのSさんから「今日の通院、無事治療納めになりますように」とLINEが入っている。気にかけて頂き、有難いことである。
受付では並んでいる人もなく、スムーズに保険証チェックが終わり、ファイルを頂いて待合椅子に腰を下ろした。
採血結果が出る迄の1時間は、いつものように貴重な読書タイム。頁を繰りながら、1時間はあっという間だ。合間に自動血圧測定機で計測すると、98-58、脈拍は67。1時間足らずで「中待合へどうぞ」と私の番号が点滅した。
中待合に入ってからも続きを読んでいると、30分ほどで先生が診察室からお顔を出された。今日は病院に入ってから、先生のお顔を見るまでに2時間ちょっと。トントン拍子だ。
入ってご挨拶するなり、空咳が出てしまう。「あれ、咳が出ていますね。5週間元気でしたか?」と訊かれ、「咳は空気の悪い処に行ったり、何かの加減で出始めると結構出ます。マスクをすると息苦しいので(していません)。今月は痛みがあり、1週間続けてロキソニンを日に3度飲み、それ以外にも日に数回飲んだことが結構ありました。」とお話しする。先生から「気温の差が大きい処に行くと出ませんか?」と言われ、確かに急に寒い所に出ると、そうかもしれない、とお答えする。そして、先日の婦人科検診の結果をお見せすると、先生はその結果を電子カルテに入力される。
「この1か月はいつもの胸部の鈍痛、圧痛だけでなく、体(傷口辺り)のもっと表面の部分のズキズキした痛み、種類の違う痛みがありました。それ以外は鼻血が出易いこと、ちょっと油断して日に当たるとすぐに顔の湿疹が酷くなるので、日傘を差したり、ヒルドイドローションを再開したりしています。お腹はタイケルブ(下痢)とカルシウム剤(便秘)の相乗作用で割と落ち着いています。」とお話しする。診察室での検温は6度8分。
採血の結果、白血球は2,900、腫瘍マーカーCA15-3は、なんとか正常範囲に戻っていた先月に比べて0.3の減(殆ど誤差範囲)。先生がおっしゃるには、相変わらず正常範囲上限辺りをある幅で前後している。胸部レントゲンの画像は10月と今回の2枚が並んでいるが、左右とも概ね不変とのこと。
痛みや咳等の症状が出ているし、もしかしたら増悪ではないか、マーカーが急上昇して検査が入り、今日で治療納めにならないのでは・・・と考えていたので、なんだか肩すかしを食わされた感じ。
もちろん現状維持、治療継続は何より有難いことに違いないのだけれど。こうして気付けば無意識のうちになんとなく怯え、不安に苛まれている、気の小さい私である。
ということで、また5週間、治療を継続することになった。「タイケルブを3錠に増やす必要はないですか」と再度確認したが、「増やすと身体がキツいですよ」とおっしゃる。先生が今のままでOKと判断されるならこのままでいこう。
次回は5週間後、来年1月半ば、結婚25周年・銀婚式の日である。8月にCTを撮影して半年が経つので、次回に2月の検査予約を入れましょうとのこと。
いつものとおりタイケルブ1日2錠、1日3回の小建中湯・ラックビーを各々5週間分、痛み止めのロキソニンを1日2錠から3錠に、低カルシウム血症対策のデノタスチュアブル1日2錠を、5週間分処方して頂いた。
「では、今日もランマーク注射とポートフラッシュもしていってください。」と言われ、「今年も一年お世話になりました、来年もどうぞよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください」と年末のご挨拶をする。先生からも「なにより良いお正月を!」と言って頂き、診察室を出る。これで2014年の治療納め。なんと今年は14回しか通わなかったのだから、最盛期(?)の3分の1にも満たない。
中廊下の椅子で待っていると、針刺し名人のOさんの後ろ姿があったが、20分程待って、かつて化学療法室にいらしたIさんから呼ばれる。一番手前のベッドに案内され、「お久し振りです」と言うと、「外来に異動になりましたので、またお目にかかることになります」と言われる。私がご無沙汰しているうちに化学療法室のメンバーの半分が交替しているという。まあ、このままご無沙汰していられればいいのだけれど、初めましてばかりの方になるのはちょっと心細い気もする。「どちらからにしますか。」と訊かれたので、「どちらでも」とお答えすると、「では、(ベッドに横になって)ポートフラッシュから」と言われる。うーん、今日は刺す時もかなり痛い。逆血確認の時も違和感があり、抜く時も大きな衝撃があった。思わず「今日は痛かったです」と言ってしまう。
次に座って右上腕部にランマーク皮下注射。4回目ではあるが、やはり痛い。「インフルエンザ注射がなんともないのに、やはりランマークは痛いですね。」と深呼吸をしながら耐える。薬液の量が違うので、仕方ないのだけれど、気付けば嫌な脂汗が出ていた。ここでも「良いお年を」とご挨拶して部屋を出る。
会計が出来るまで15分ほど待ち、夫や友人にメールやLINEで連絡。自動支払機はそれほどの列でなくスムーズに進んだ。支払は前回同様2万円弱。
外に出ると、陽射しが弱く、やはり寒い。院外薬局へ移動すると、待合椅子が一杯。これは今日も待ちそうだな、と覚悟する。いつもながら、後から来た方たちからどんどん抜かされる。今日も小一時間待つことになった。エコバックを取り出して袋一杯の薬を受け取る。今日の支払も前回同様4万円弱。
今日は、病院と薬局併せて滞在時間は3時間半ほど。街中はクリスマスのイルミネーションがあちこちに。そしてなんだかどこもかしこも忙しない年末の雰囲気。そう、今年もあと3週間である。
何はともあれ、今日は無事に治療納めが出来て、感謝と安堵のため息である。