ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2019.11.24 終日どっぷり合唱コンクールに浸る

2019-11-24 23:23:22 | 合唱

 昨夜は夫の寝付きの良さに圧倒されながらも、日付が変わる前に眠りに就くことが出来た。明け方1時間おきにお手洗いに3回起きたけれど、なんとかお腹が正常に戻ってくれたようでほっとする。
 目覚ましをセットした時刻より早めに起きてまずは足湯でリラックス。身支度も早々に終えて当初の予定より早めにホテルの部屋を出、駅ナカでモーニングセットを頂く。エネルギーチャージもばっちりだ。
 
 今日は今回の旅のメインイベント・合唱コンクール全国大会だ。息子からは早朝、既に家を出たという連絡が入った。出番が早いので、声出しがなかなか大変だろうと推察する。
 地下鉄を順調に乗り継ぎ・・・ではなく、途中で腹痛のため緊急下車する。またしても下痢で、お手洗いから出られない。本当に危機一髪。冷や汗だった。ひとまず落ち着き、再び地下鉄に乗り込んで、会場最寄り駅には開演1時間程前に到着した。今日もいいお天気で暖かく、20度超えの予報だ。東京は相変わらずの雨模様で寒いようだけれど。色づいた街路樹を愛でながら、会場を目指す。平安神宮の大きな鳥居が見えてくる。昔、京都会館といったホールは、名前をカタカナに変えて3年前に改築されたそう。とても綺麗だ。

 チケットはネットで事前に手配していたけれど、当日券は一番乗りが朝6時過ぎから並び、あっという間に完売したそうだ。チケットを持っている人たちの列が既にホール階段の下まで伸びている。最後尾に着くが瞬く間に列が伸びていく。なんといっても長丁場、最後の審査発表、講評を聞いたら夜の9時頃までかかる。

 開場前にひょっこり息子が姿を現す。出場者の証明となる缶バッジを胸につけて誇らしそうだ。開場とともに夫と2人ホールに入り、パンフレットを頂く。ラッキーにも1階席、前から10列目の真ん中通路よりに陣取ることが出来た。ベストポジションだ。今日は大学職場一般部門大会2日目、同声合唱の部と混声合唱の部。息子たちは同声部門で全国大会初出場である。

 女声合唱が続き、男声のトップバッターが息子達の合唱団。課題曲は邦人曲、自由曲は小品を3曲聞かせてくれた。ラストの曲は皆本当に幸せそうで、聴いているこちらも幸せな気持ちになった。何よりである。6団体が終わったところで小休憩。

 中には、合唱というよりもミュージカルというかパフォーマンスというか、趣向を凝らした団体もいる。今時はただ歌うだけではなく、歌って踊って、私達の学生時代とは話が違う。凄い。それにしても人の声のハーモニーって、つくづくいいものである。そもそも合唱そのものに興味がない夫は、「息子たちの団が終わったので、さあ出ようか」等と言うが、とんでもない。全部聴かなければ審査結果だってわからない、と却下。その後5団体を聴き終え、昼食休憩である。

 今回の全国大会行きをお伝えしていたNさんから、ホールのすぐ近くに素敵なレストランがあると教えて頂いていたので、迷わずそこを目指すが、14組待ちで40分は超えるそうな。ひとまず受付はしたものの、近くの直ぐに入れそうなレストランを探す。美術館の地下にイタリアンカフェがあり、ラッキーにも2人席が空いておりすぐに入ることが出来た。時間は既に14時である。夫はご機嫌でパスタのお伴にワインも頂いている。私はお腹が心配なので、ピザを半分ほどでやめておく。暖かい紅茶を飲み終え、時計を見れば混声合唱の部が始まっているのでもう気が気ではない。

 外に出ると、雲が厚くなっている。お天気は下り坂のようだ。夫はこれから紅葉狩りで近隣のお寺を散策するというので、ここで別れ、私は会場に戻って再入場。
 さすがに混声合唱は人気のようで、案内出来るのは3階のバルコニー席とのこと。3団体目が演奏中で、4団体目からホール内に入ったけれど、急な階段で足下が怖い。高い所からステージを斜めに見下ろす席なので、さすがに見づらい。東京代表の2団体を聴いたところで、小休憩。同じ階の正面あたりが空いていたので、せめて身体をまっすぐにしたいと席を立ったら、息子がやって来た。同じ階でグループのお友達と座っていた模様。ロビーに出て夫に息子と合流した旨連絡する。夫からは金戒光明寺の燃えるような紅葉の写真が多々送られてきていた。

 7団体目以降は息子の隣で鑑賞。それにしてもさすが全国大会、どこも渾身の演奏だ。1日でこんなに沢山の上手な団体の演奏を聴くなんてコンクールならではのこと。審査員の先生方は2日に朝から夜までどれだけ体力勝負なことかと思う。5団体聴いたところで再び息子とロビーに出ると、さすがに日が暮れて暗くなったので、と夫が会場に戻ってきた連絡があった。息子たちの団の演奏のCDをゲットしたとのこと。

 演奏は予定時間より若干早く終了した。混声合唱の課題曲では学生時代に歌った曲があり、なんとなく一緒に口ずさんでしまった。
 16団体全ての演奏が終わり、審査発表まで小一時間の休憩。さすがに疲れて3人で暖かいお茶を飲みに行こうと一旦会場を出てカフェへ。ここでも長蛇の列。テラス席で座っていられるほど暖かい夜である。この季節に来て、こんなに暖かい京都は初めてではないか。

 ここで息子は私達と別れて、団の皆さんと集合。せっかくなので講評と審査発表まで聴くことにした。今日中に帰らなければならない人も多い様子。皆さん大荷物で、大変だなあと思う。

 舞台には各団の指揮者と代表者がプラカードを持って並び、最前列には審査員、来賓の方々が。講評後には関係者の挨拶が続き、ようやく発表。出演順だったので、息子たちの団は早々に発表があった。残念ながら金賞は逃したが、全国大会初出場で銀賞、おめでとう!である。去年のシード校も同じ銀賞だったのだから十分誇れる結果だろう。さすがに「ここは見事だった」と納得する団がしっかり金賞を受賞していた。

 セレモニーはまだまだ続くが、ひとまず夫と私はここで引き上げることにした。既に20時半を廻っている。地下鉄最寄り駅まで歩き、順調に京都駅まで戻ってきた。

 朝部屋を出てから14時間近く。長い1日だったけれど、息子のおかげで合唱コンクール全国大会なるものを初めて聴かせてもらった。全部で24団体を生で聴くことが叶った。ちょっと消化不良なほどだけれど、やはり歌うって素敵なこと。人の声の表現の可能性って凄いものだと改めて思った。それにしても働きながら練習する大変さはいかほどのものだろう、と頭が下がる。

 お腹はなんとか落ち着き、夜になると雨が降り出すとの予報だったが、傘を差すこともなく戻ってこられたせいなのか、胸痛にも悩まされることがなかった。
京都駅では、毎回お世話になる拉麺小路で夕食を済ませ、ホテルの部屋に戻ったのは昨夜とほぼ同じ時間だった。我ながら元気なことである。

 息子たちは今頃打ち上げの真っ最中だろう。明日は先日のイベント出勤の代休で、今夜は駅前のホテルに宿泊するとのこと。明日は午後の帰京まで付き合ってくれるそうだけれど、朝はどれだけ早く起きられるものやら、である。
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