ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2020.10.7 採血レントゲン後腫瘍内科診察、エンハーツ5クール目さらに6割に減量

2020-10-07 22:33:03 | 治療日記
 昨日は在宅勤務だった。治療後はまた当分ヨガスタジオに行けなくなってしまうので、仕事を終えてから美脚ヨガのクラスに参加。珍しく男性がおらず、女性のみ8名という恵まれた環境で満足。イントラさんの目配りが全く違うし、ソーシャルディスタンスがしっかりとれていてストレスフリー。シャワーでさっぱりした後は夫と駅前で合流。レストランは前回来た時よりもずっと混んでいて賑やかだった。もう外食も会食も解禁なのかなあ、とぼんやり思う。夕食を摂ってから前泊のため病院最寄り駅に向かった。

 JR乗り換えにたっぷり10分ほど待った。車内ではお友達のAちゃんとずっとLINEでヨガ談義。瞬く間に病院最寄り駅に到着した。外はめっきり気温が下がっていた。

 今回も先月に引き続き温泉大浴場があるホテル。なんと今月からGoToキャンペーンの恩恵を受けられるという。ビジネスホテルだからもともとそれほど高価ではないのに35%の割引では申し訳ないくらい。さらにクーポン券まで頂戴して恐縮しきり。まあ通院というちょっとブルーな目的の宿泊だから、予期せぬ嬉しいプレゼントを頂いてもいいか、と思うことにしてチェックインを済ませる。

 あれこれ片付けて態勢を整えてから、大浴場へ。ヨガスタジオでシャワーは済ませているので、手足を伸ばして温まるだけでリラックス出来る。
 日付が変わる前に寝つき、5時間ほど眠ったところでお手洗いに起きた。その後は眠れず、モーニングコールが鳴るまでぐずぐず。そのまま起きて朝風呂へ。今回も2kg近く減った体重はなんとか45kgまで戻したが、なんとなく便秘気味。治療をしたら間違いなく便秘が酷くなるので、なんとか解消しておきたいのだけれど。

 身支度を整え、レストランへ。明らかに前回より宿泊客が増えている感じ。GoToトラベルなのか、ビジネス客ではなさそうな姿格好の方が結構いる。おかずに野菜がたっぷりのお弁当をチョイスし、主食はデニッシュ等が入った袋入りパン。スープ、野菜ジュースをその場で頂き、紅茶は部屋で頂く。
 
 朝の連続テレビ小説を視てからチェックアウト。今日は曇りのち雨の予報。朝はまだ青空が広がっていたので、晴雨兼用の日傘を差した。
 病院はそれなりに混んでいる。導線の通りに歩くと、自動検温器のモニターに自分の顔が映っていて、チェックされているのがわかる。IDカードを通す機械は少し並んで、その後採血受付へ。前回は採血のオーダーが入っていなくて受付番号表が出てこなくて焦ったが、今回はノープロブレム。10人も待っていなくて7分待ちと出た。

 時間通りに採血室に入って、担当は初めての若い男性だった。名札をされていないので職種もお名前も分からない。丁寧だったけれど、針刺しはちょっとビリッと痛み、抜く時もチリチリした。今日は白血球等のチェックだけなので2本。

 止血をしながらエスカレーターで2階に上がり、レントゲン受付へ。紙の番号札を取って10分ほど待って受付を済ませ、中廊下に移動したらすぐに呼んで頂けた。
 今日はレントゲン撮影が分かっていたのでブラトップと被りでボタンなしのブラウス。着替えなしにそのまま正面と横方向から2枚の撮影をして無事終了。

 再びエスカレーターに乗って1階の腫瘍内科へ。受付には誰も並んでいないように見えたので、まずは席を確保してから矢印を前に進もうとしたら、目の前の椅子に座っていた年配の男性と女性が、立ち上がって前にすっと入ってきた。
 「長く立って待っていられないから座って待っていた(ので順番は自分たちが先・・・)」とのこと。先にいらして待っていたならやむなしである。問診票の追加を頂き、その場で息切れと頭痛がたまに「あり」に〇をした。

 今日のお供は小林由香さんの「罪人(つみびと)が祈るとき」(双葉文庫)。初めましての作家さんだが、小説推理新人賞受賞作家が描くヒューマンミステリーということで手に取った。子どもを持つ親にとっては身を切られるようないじめによる少年の自死の話。頁を繰りながら何度もため息をつきながら読み進めた。

 採血から1時間経過したところで、血圧測定に並ぶ。前の人の測定値が消えていなかったため深呼吸をしながら暫し待っていると、70代後半か80代前半と思しきショッキングピンクのマスクをした女性から、突然「測定の手際が悪い!」と理不尽なことを言われた。そのためか、驚いたことに生まれて初めて146-89、脈拍が100などという高い数字が出た。
 その後、その女性に測定中ずっとベッタリ張り付かれてあれこれ言われたので、2回続けて測ったものの2回目も139-88、脈拍は100だった。はあ。

 それにしても、お互い何らかの病気があってこうして病院に通っているというのに、どうして見ず知らずの人にいきなりやさぐれた態度をとったりするのだろう。ご本人はすっきりしたのかどうか。こちらは朝からとても滅入ってしまった。嗚呼、こういう時こそ深呼吸と瞑想である。

 20分ほどして「中待合いへどうぞ」に番号が出て、長椅子に腰かける。それから20分ほどして先生が診察室から出ていらして、「○○さん、どうぞ」と呼ばれる。

 「おはようございます。」とご挨拶をしながら荷物をカゴに、自分の体調管理ノートやエンハーツダイアリー等を出して席に着いた。
 席に着くと、PC上に前回と今回のレントゲン画像が2枚並んでいる。「どうでしたか。」と訊かれ「8割減量にして明らかに楽だったという感じではなかったです。1週間は吐き気と気持ち悪さで、それが収まってさあ食べようとすると今度は酷い下痢で、アドソルビンを4日ほど飲みました。その後も吐き気が再燃しました。4連休は一歩も外に出られず、すっかり足が萎えてしまいました。10月になってからは胃痛でタケプロンを飲んでいます。胃痛や頭痛もあって却って不調が長かったです。」と返答する。診察室での検温は6度9分。

 「うーん、酷い目に遭っていますね。それでは今日は飛ばしますかねえ。」と仰る。「私:飛ばすのは心配なので、例えばハーセプチンだけというのはダメでしょうか。」 「先生:それはないですね。」 「私:飛ばすとなると次は3週間後ですか。来週とかではなくて・・・」 「先生:来週でもいいですけど、仕事があるからスケジュールがずれるでしょう?」 「私:はい。それなら今日やります。」 「先生:じゃあもう一段減量しますか。」 「私:6割(3.2㎎/1㎏)で最後の減量ですよね。これ以上は減らせないわけですが、また様子を見て大丈夫そうなら8割に戻したりできるのでしょうか。」 「先生:やってみたらあまりに楽ちんで余裕です、というならチャンスを見ながらまた増やしましょう。出来れば規定量に近いもので続けたいです。」とのこと。飛ばすよりたとえ減量しても長くコンスタントに続けることが必要なのである。

 「採血は大丈夫そうだったのでしょうか。」と訊くと、「問題ありません。」とのこと。白血球は4,100、好中球は1,250もある。8割減量はここでしっかり結果が出ているということか。化学療法室に入ってプリントアウトして頂いた結果を見ると、貧血も改善されているし、HやLが付いたものはごく僅かで驚いた。
 
 レントゲン画像は8月末のものと殆ど変わっていない。先生が仰ることには、一番心配な間質性肺炎の兆候もなく問題なしとのこと。安心してエンハーツが続けられるというわけだ。

 早速先生が薬剤部に電話をして、今日から再度減量の旨をお話しされる。
 先生に「脱毛は相変わらず少しずつ続いており、頭頂部と分け目が大分寂しくなったので、今日はかつらを被ってきています。」とお話しする。
 先生曰く、私は、脱毛はそれほどではないが、副作用が酷く出ており、それ以外の(この病院では私以外に3人の患者さんがエンハーツを始めているという)方たちは脱毛がそれなりに出ているが、副作用を訴えてくる人はいないそうだ。

 うーん、私は大げさなのだろうか。でも間違いなく気持ち悪いし倦怠感も酷いし、動けないほど酷い下痢にもなっているし・・・。副作用の出方は十人十色なのである。
 というわけで今回の薬の処方は、3日目から5日間飲んでいたデカドロン(ステロイド)を止めて、点滴で晩期吐き気に効くアロキシを入れているが、それと同じ第二世代の吐き気止めの内服薬カイトリルを朝のみ一日1回で治療後3日目から1週間、さらに疲労対策として1日3回2錠ずつカルニチンを補給するエルカルチン錠を同じく治療後3日目から1週間飲むことになった。
 血液中のカルニチンが欠乏すると倦怠感が出やすいという。これもやってみてうまくいく人とそうでない人が半々くらいとのことだが、とにかくトライである。

 一つ嬉しいご報告として、コデインが朝夕だけで済んでいることをご報告。そのため、今回はコデインも1日2回の処方になった。ナウゼリンを飲んで吐き気が収まってからでないと食事が出来ないけれど、まだ余分があるので今回はなし。アドソルビン、ワイパックスもまだ余分があるので、これ以外にタケプロンをお願いする。ロキソニンを長く飲んでいても全く胃の痛みとは無縁の、胃弱の夫に言わせると「鉄の胃袋」だったが、今回初めてタケプロンは胃痛に効くのだな、と実感した。
 次回はフル採血と心臓エコーの予約が入り、お礼のご挨拶をして席を立った。

 化学療法室は珍しく待ち人がいなかった。ここで診察室に日傘を忘れてきたことに気づく。看護助手さんにお話しすると、持ってきてくださった。かたじけない。夫やお友達にいつものようにLINE報告。5分ほどするとお一人の患者さんと付き添いの方が入ってきた。

 10分ほどするとOkさんが「お薬飲みましょう。」とイメンド125mgを持ってきてくださる。イメンドを飲んでから1時間後にエンハーツ開始だ。ほどなくして看護助手さんから窓際通路側のリクライニング椅子に案内された。

 体勢を整え、お手洗いへ。その後15分ほどしてKrさんが針刺しに見えた。迷わずすっと入れてくださり、全く痛まない。素晴らしい。あれこれお喋りしてしまい、かつらを外して超軽量19gを持ってみて頂く。勉強になりました、と喜んでくださった。かつらやさんからPRを頼まれてはいないけれど、本当にリーズナブルでストレスフリーなのでお薦めなのである。

 かつらを取った状態でいると、15分くらいして薬剤師のIさんと看護師のMさんから薬が届く。「ああ、やはり結構ボリュームがなくなっていますね・・・」と言われる。MさんもCさんもかつらを持ってその軽さに驚いている。新しい薬の説明を頂き、薬局に渡す医療情報提供書も合わせて頂く。吐き気止めアロキシ・デキサートミックスの点滴からスタート。エンハーツには今日も遮光のオレンジ色のビニールカバーがかけられている。病院にチェックインしてから点滴スタートまで約3時間。

 点滴開始とともに読書の続きを始めるが、イメンドのせいで眠くてたまらない。結局、ブドウ糖が終わりエンハーツが始まってから爆睡してしまったようで、最後のブドウ糖が終わったところで「○○さ~ん」と起こされた。
 終了時血圧は116-66、脈拍は70で問題なし。朝の高血圧が戻っていてほっとした。

 抜針はOさん。衝撃があって痛かった。紙テープで固定して頂いていたけれど、剥がしたら真っ赤になっていた。皮膚が弱くなっている。手指の色素沈着も酷い。先日、母から「指先が汚いわね~皺は寄っているけれど私の手の方が綺麗かしら」と言われた。母はダブルキャンサーのサバイバーとはいえ、手術だけしか経験したことがないので、私から言えば、この病気の本当の怖さを知らない。お気楽な発言である。

 管が外れて身軽になってお手洗いへ。ご挨拶をして腫瘍内科受付へ移動し、ファイルをここで提出する。10分ほどしたら自動支払機で支払いをと言われる。
 処方箋を薬局に送るテーブルまで移動して無事送付。お支払いはカードで12万弱。1本100㎎のエンハーツを前回8割にしたことで2本(198㎎)になったが、今回は150㎎なので変わらず2本。また高価な薬を半本も廃棄してしまった、と下を向く。

 外に出ると、雨がぱらぱら降りだしていた。涼しい。ジャケットを着てきて良かった。日傘が雨傘に早変わりで薬局へ。もう受付の方には顔を覚えて頂いており(通い続けて13年目である。)「ファックス届いています。」と言われる。それほど待っている人は多くなかったが、後から来た方にどんどん抜かされ、結局一時間ほど待った。7種類の薬、9,000円弱をカード支払い。新しく出た薬がお高いようだ。薬剤師のKさんともすっかり長いお付き合いなのであれこれご報告及び相談。本日の病院と薬局の滞在時間は合計で6時間弱。やはり疲れる。

 朝あまり食欲がなかったので、軽く済ませたところお腹がペコペコ。今日は乗換駅までもたないな、空腹でまた胃が痛くなってはまずい、と久しぶりに駅ビルに向かった。用品店で、昨日頂いたクーポン券でマスクをゲットし、上のレストラン街へ。ランチタイム終了まで余裕があり、一人しかお客さんがいなかったので窓際の広い席に座らせて頂いた。ランチタイムが終わった頃、早くもお酒を飲み始めるお客さんが二組ほど入ってきて窓側の席が一杯になったので退散。食後お腹がスッキリしたので、快速に乗り、席も確保出来て、本も読めた。
 
 最寄り駅に降りると結構雨が降っていた。タクシーで帰りたいな、と乗り場を見ると長蛇の列。ロータリーには一台もいなかったので、諦めてとぼとぼ歩いて帰宅した。定時で帰宅するのより少し早かった。
 生協のお届け品をふうふう言いながら取り込む。今月からお花のお届けが第1、第3の水曜日に変わったので、今日は一回目のお届け日。

 蕾を沢山つけたLAリリーが2本、黄色いオンシジューム(ダンシングレイディ)、ソリダコ、マトリカリア、ススキ、ユキヤナギが1本ずつ。花言葉はそれぞれ「華麗」、「一緒に踊って」、「振り向いて」、「集う喜び」、「心が通じる」、「愛嬌」と何かストーリーになっている感じ。黄色と白のコーディネート。白い陶器の背の高い花瓶に活けたら、また一歩秋が深まった投げ入れになった。

 薬を整理し、洗濯機を廻し、最低限の片づけをして机で書類を整理していたら夫が帰宅。一緒に洗濯ものを干してくれた。厚地のタオル等は乾燥までさせてふっくら。

 食事は食べてまだ時間が経っていないので要らない。ここでちょっとひと眠りしたいかな、とするとまたソファでたっぷり眠ってしまいそうなのでぐっと我慢してこうしてブログを書いている。夫は一人で夕食を作ってちゃんと召し上がっていた。自立した夫で何よりだ。梨を剥いて持ってきてくれた。有難いことだ。

 ステロイドのせいでブログを打てるくらいには元気だが、既にお腹の気持ち悪さはしっかり出ている。薬を飲むために小さなデニッシュとヨーグルトだけお腹に入れた。でも気持ち悪い。
 明日は午前中、午後と二つのウエブ会議、夕方にはZoomでガイダンスである。金曜日は在宅勤務だ。エンハーツ5クール目、6割減量初回。どうか少しでも副作用が軽減して無事乗り切れますように。
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