インテリジェント ワークス

子供達との泣き笑い

公式戦

2008年04月23日 | だから何やねん

平成塾はなんで公式戦に参加しないの?

このような質問を受ける事が多々有ります。
その都度、質問をはぐらかしているのですが、たまには塾長の考えを書いてみたいと思います。

野球をする子供にしてみれば、上手くなるにつれて試合をしてみたいと思う事でしょう。
また、できれば練習試合なんかより、みんなが注目している大会で活躍したいと言う希望を持っていると思います。
指導者だって例外では有りません。
自分達が指導して来た選手を使って、どこまで通用するのか試してみたいものです。

けど、なぜ平成塾は公式戦に参加しないのでしょう?

勿論、費用がかかる、審判当番など面倒臭い決まり事がある、日程が過密になる等色々な理由が上げられますが、最も大きな理由は野球の試合は9人で参加するものだからです。

9人で試合に臨めば、それ以外の子供達はベンチで応援するしか有りません。
また、試合に勝とうと思えば、全く出場の機会が与えられない子供も出て来るからです。

それなら出場できない子供は、もっと練習して上手くなれば良いじゃないか、そう言う努力をさせる事が正しい子供達の指導だろうと言う意見もございます。
けれど、そこには見えない落とし穴が有るんですね。

選手の起用を決めるのは監督です。
当然、そのチームは監督の考え方を色濃く反映する事になります。
つまり、もっと解り易く説明すると、レギュラーと補欠の差は監督の好みだと言えるんですね。

例えば、今年から巨人に入ったラミレス9人で試合に臨むか、阪神の赤星9人で試合に臨むかと言う選択肢です。
ラミレス9人であれば毎打席ホームランの期待が持てる代わりに機動力は望めません。
対する赤星9人はその逆で、機動力を活かせる代わりにホームランは望めないのです。
試合に出れない子供は、そんな理由も解らずにただ自分は下手なんだと思い込む危険もはらんでいますね。

塾長は過去に於いて、そんな理由からベンチを温めて来た選手を何人も見て来ました。
勿論、少年野球に於いてもそれは例外では有りません。

せっかく野球の練習に来たのに、ただベンチで応援するだけで1日が終わってしまった。
そんな子供が野球を上手くなる筈が有りません。

試合をする事によって、選手はどんどん成長する事は知っています。
できる事なら沢山試合をさせて上げたいのですが、それは試合に出ている選手に言える事であって、ベンチにいる選手は対象では無いのです。

チームの勝利の為に皆が努力するのは素晴らしい事ですが、それは先の楽しみにとっておいて、今は個々の子供達の才能を磨く事に専念したい。

それが平成塾が公式戦に参加しない理由なんですよ。

こんな団体が近所にひとつ位有っても良いですよね。