2019年8月20日(火)
NGY ・888、黒塗りのベンツ様へ。
本日午前11時過ぎ、新名神高速道路上り線、土山SA少し手前における貴方様の走行ぶりは、きわめて危険かつ粗暴なものでした。流れに乗って時速120kmで走行する当車のルームミラーに、猛烈な勢いでパッシングしながら急速に接近してくる貴方様の黒い姿が映り、見る間に大きくなってきました。後尾につけてからパッシングするのですらなく、パッシングしながら突撃してきたのです。
一瞬恐怖を覚えましたが、それこそ貴方様の楽しみとなさるところだったでしょう。とはいえ当方も、運転中は極力感情を抑えるよう長年訓練しております。隣り車線に空きが生じるのを確認のうえ、慎重に車線変更したところ、当車の後尾をかすめるようにスピードを上げ、あっという間に消えて行かれましたね。貴車の速度はおそらく160km/hrを優に超えていたでしょう。
土山SAから警察に通報しようかとも考えましたが、残念ながら見送ったのは直接証拠となる画像がなかったからです。懸案となっている当車へのドライブレコーダーの導入を急がねばと思いました。ルームミラーに映った後方の状況までは記録できないとしても、貴車の法外な速度とナンバープレートについては、はっきり証明できたでしょうから。
ここ数日、あおり運転の危険がメディア上で繰り返し強調されていますが、貴方様のような方にはかえって闘志をかきたてる意味しかないのでしょうか。そのことを含め、本日の貴方様の走行ぶりにはあえて「狂気」という形容を進呈したいと思います。この言葉は精神障害のある方々への配慮ゆえ、使用を全面的に控えるのが当今の常識となっていますが、長年精神科診療にあたってきた当方としては、精神障害とは全く関係なく、著しい反社会性や共感欠如を端的に示すものとして引き続き活用する意義があるものと考えています。そのような意味で、本日の貴方様の走行はまさにこの言葉にふさわしいものでした。
一刻も早く正気を取り戻していただくか、あるいは昨今話題のGPS追尾による危険運転チェックが奏功するかして、貴方様の無謀な走行が二度と繰り返されないよう心から願っております。さもなくば、早晩誰かの命か健康が痛ましくも奪われることになるでしょうから。
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