散日拾遺

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初物のビワをインコに取られること

2020-06-24 11:17:21 | 日記
2020年6月8日(月)に書き忘れたこと
 最寄り駅からの帰り道、足もとにパラパラと何かが落ちてきた。おっとっと、危険な地点である。頭上に電線があり、樹木の関係だろうか各種の鳥がよくこの場所に止まるので、当然ながらちょいちょい落とし物が落ちてくる。そうと分かっていても、急坂にかかる狭い曲がり角で、50cm避けることがなかなか難しいのである。
 地面に散ったおが屑様のものは、幸いそれではないらしい。何だろうと振り仰ぐと、正体はこちら。



 電柱脇のビワに橙色の実が鈴なり、それをインコがわが物顔に電線でむしっているのである。パラパラと落ちる食べ残しの果肉、ふと福音書の問答を思い出した。

 「子供たちのパンを取って小犬にやってはいけない。」
 「主よ、ごもっともです。しかし、小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです。」
(マタイ 15:26-27、マルコ 7: 27-28)

 このインコはワカケホンセイインコ(Psittacula krameri manillensis)という種類らしく、インド・スリランカ原産のものが飼育用に輸入され、例によって逃げ出したり放たれたりで野生化したものである。色鮮やかに群れ飛ぶのを愛でる奇特な御仁もあるが、ケガをして路上を這っていたのを数日保護してみて、その狷介と頭の悪さにほとほと辟易した。
 体調40cmと決して小さくはなく嘴も鋭いので、在来種にはさぞかし脅威だろう。ギャーギャーわめく声も美しからず、初物のビワまで断りもなくムシリやがって、そっちが主人でこっちが小犬かい。
 こいつの先祖が恐竜だというのは、まったくもって頷ける等々、悪態つきながら坂を下った六月の午後。

 
Wiki より拝借

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