所属する釣りクラブ(JFF)の南会津MTG(ミーティング)にどうにか参加してきました。
「どうにか」と言うのは、実は体調不良で日曜から寝込み木曜日まで会社を休んでしまい、なんとか金曜は出勤し、土曜日は病み上がり状態で出かけたのでした。
まあ、天気予報では雨ですし、体力的に釣りができなくとも、MTGには参加したいですからね。
土曜の朝はちょっと早起き程度で出発し、栃木の実家で一休みして、南会津の宿「やまゆきかわゆき」には11時頃に到着しました。
当然、クラブの仲間たちは、すでに釣りに向かっているので、宿のオーナーにみんなが向かった場所、釣りのポイント、そして重要なお昼のそば屋さん情報をコーヒーをごちそうになりながら聞いてから出かけました。
心配だった雨は降っていませんが、まずは腹ごしらえ。お勧めの「いせや」で盛りそばを注文です。お店のおじさんに「釣りかい?」と聞かれ、そうですよと答えると、「まったく、参ったねぇセシウムには。。」ってことで、やっぱり、お客は少ないし、大変な様です。美味しいおそばで、お腹を満たし、さて、どうしたものか・・正直、体がだるいので、よし釣りするぞと言う気分ではないのですが、川の様子もみたいですから、そば屋さんから一番近い仲間が釣りをしている場所に向かいました。仲間の車はすぐ発見できましたが、川と道がちょっと離れているので、仲間を見つけることはできないでしょうが、ひとまず釣り支度をして川におりてみることにしました。
堰堤のちょっと下で、幸先良くイワナが釣れましたが、堰堤下は反応無し、堰堤上に出ると、結構良いイワナがクルージングしているのが見えましたが、降りていくときに、目が合ってしまい、逃げられてしまいました。
少しだけ釣り上がり、車まで戻るとすれ違いだったようで、仲間の車はいなくなっていました。
ひとまず上流に車で移動して、すぐに川に入れるところに車を止めて探ってみました。
毛鉤への反応がありませんので、あのポイントで反応がなければ釣りはお仕舞いにして宿でのんびりしようと思ったところ、ちびイワナが反応したので、釣り上がっていくと、結構、いいサイズのイワナが釣れました。
26cmほどですが、写真をとる前に逃げられました。
そのとき、すぐそばで犬の鳴き声の様な音が聞こえたので、かなり驚きましたが、カエルの鳴き声ですね。
その後も、イワナの反応がよく、24,5cmくらいのイワナがよく釣れ、結構大きなイワナには逃げられてしましたが、きっと尺イワナが釣れるかもしれないなんて期待から、やめられずに釣り上がります。
「病み上がりで、体力的にはもう、かなりきついはず。。もう沢山釣ったから十分満足しただろ。全くもって、釣り人言うのはつくづく貪欲だな。」と、つぶやくもう一人の自分がそこにいたのでした。
合わせ切れをしたあと、やっと尺と思われるイワナをネットに納めましたが、残念、尺にはちょっと欠けています。でも、もう満足、このイワナを最後に川から上がりました。
さすがに帰りの足取りは、かなりふらつきました。
宿に着くと、お酒好きの仲間3人はすっかりビールを飲んでできあがっていました。
晩ご飯の時間になり、今まで体調が悪くて食欲があまりなかったのが嘘のようにお腹がすいて、ご飯を2杯も食べ、料理の山菜も美味しくて、残さず、全部食べてしまいました。
JFF会員でないご夫婦も一緒でしたが、もうすっかりJFFのMTGに参加状態で、うるさい奴らで嫌われないかとの心配をよそに、是非入会したいと言ってもらえて、安堵するのでした。
食事が終わっても宴会モードでお酒が進むなか、やはりJFF会員では無いですが、綺麗な女性が1人で遅れて宿に到着しました。おじさんたち、もうすっかりご機嫌です。
11時過ぎ頃まで宴会は続き就寝です。
翌朝は、7時過ぎに、雨の音で目が覚め、雨の中の釣りはめげるな、今日の釣りはやめだな、昨日、沢山釣ったから、今日はのんびりするか、なんて思っての目覚めでした。
朝食が終わり、外を見ると雨はすっかり上がっています。
早々、年券を購入して釣りの準備です。
「昨日満足したから、今日の釣りはもういいやってさっき言っていたじゃないか。。」と、もう一人の自分が呆れ返っています。
ペンションのアイドル犬、ヨーヨーと遊んでから、それぞれ、川に向かっていきます。
ボクは、ずっとその名前から行ってみたいと思っていた渓に向かいました。
教えてもらったポイントに行くと、すでに車が止まっていて目指す支流に入ることができませんでしたので、本流筋で釣りしてみました。幸先良く、イワナが釣れましたが、その後は、全く反応がありませんので、場所を変えることにしました。流れは綺麗ないい感じですが、どうも、底石が砂で埋まってイワナの良い隠れ場所が少ない様です。
(綺麗な流れ)
上流に移動し堰堤があったので堰堤下を見てみるとイワナがいるのが見えます。堰堤下に降りるのはちょっと面倒でしたが、降りて一息、毛鉤を送り込むと、イワナがちょいちょいと毛鉤をつついただけで、逃げて行ってしまいました。
「えっ、もしかして、今ので、おしまい?なに、それ、苦労して降りてきたのに、それだけ?」って、もう一人の自分がぼやきました。
あきらめて、また堰堤の上に戻り堰堤下をみると、イワナがちゃんといます。しかも、今度は2匹です。まあ、そっとしておいて堰堤の上流で釣りです。
堰堤上の流れはフラットなチャラ瀬が続きますが、小さな深みに毛鉤を送り込むとイワナが掛かりました。小さいイワナですぐに外れてしまいましたが、ここから先は良いかもしれないと言う予感です。
慎重に釣り上がり、ちょっとしたプールの流れ出しの開きをみるとイワナが居るのが確認できます。
点と線の釣り。頭にそんな言葉が浮かびました。イワナの釣りはどちらかと言うと点の釣り、ピンポイントでイワナが隠れている岩の間を狙って釣りすることが多いですが、今日は開きに出て流下する虫を補食していますから、線の釣りです。近づきすぎれば気づかれて逃げられる、毛鉤を落とすポイント、毛鉤が流れるルート、そしてラインはけしてイワナにみられないように流さなきゃだめだ。そんなことを考えながら狙って行きます。多少不自然さを残したまま流れる毛鉤にイワナが反応するものの、食いそびれたり、ちょっとつついてさっと逃げていったりと、イワナとのやりとりが楽しい時間です。ちょっと離れて下流からみるイワナの揺らめきは、さほど大きく無い様に思えますが、掛かると意外に引き、25cmくらいあったりします。
時々日が差して川面を照らし偏向レンズをつけたり外したり、聞こえてくる音は、川のせせらぎと山春ゼミの甲高い呼び声、時々吹いてくる風が木の枝を揺らす優しい音、そしてあの蛙の声ですが、ボクにとっては何とも満ち足りた時空間でした。
2時になったので、川から這い上がり、車まで戻って、もう一度、堰堤の下をのぞいてみるとイワナは居なくなっていました。「さて、帰るかな」、誰に言うでもなく、そうつぶやいて川を後にしました。
体調が悪くて参加できないかと思っていた、南会津MTG、綺麗な山と木々の中を流れる渓で綺麗なイワナに癒やされ、美味しいお蕎麦や、宿の美味しい山菜などの料理、そして仲間たちの笑顔のおかげで、すっかり元気になって帰ってきました。