JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

カムバックの「その先」をどうするのか・・・

2011-12-23 | シャック便り

先にご紹介した「ラジオライフDX」はかつてのハムにカムバックを促すムックですが、大御所であるCQ誌も今月号でカムバックの特集をやっています。数年前までどん底だったCondxが上向き、ここにきて28MHzなんかでもEuとQSOできるなど楽しくなってきましたからタイムリーなのかも知れませんね。

 

さて、こんな風にカムバックしたり、新しく開局する局はそれなりいるのですが、開局(再開局)した局が1年くらい経つとバンドで声が聞こえなくなるというパターンが相変わらず多いようです。

 

ちょっと前の3エリアでの典型的パターンはこんな感じでした。

・「430MHzが入門バンド」だと聞いてとりあえず値段の安いFM機を買いに行く
・販売店から「144と430の2バンドが使えて便利ですよ」と説得されデュアルバンドの
 新品モービル機を買わされる。アンテナもデュアルバンドのGPをお買い上げ
・めでたく免許が下りて開局してみたが144は違法局だらけでとても新人が入れるバンドではない
・430は日曜なら何とか使えるから結局430しか使わない(使えない)
・ところが大阪近辺だと東は生駒、西は六甲に阻まれるためなかなか遠くには飛ばない
・遠くと言えばせいぜいが三重県か徳島・香川県の移動局になる
・飛ぶエリアが限られるため数ヶ月もすれば交信済みの局ばかりになり局数が頭打ちになってしまう
・こんな状態だから奮発して作ったカラーQSLは300枚ですら使い切れない
・そうこうするうちに飽きてしまい、JARLの会費切れでさらにやる気を失って局免切れで廃局

 

今でもこういったパターンの局は少なからずいるんじゃないかと思います。430MHzのFM機+GPでは飛ぶ範囲が限られ、すぐに頭打ちになってしまうのです。

430MHzのFMがお手軽であることに間違いはないのですが、遠くへ飛ばすには相応の設備が必要です。例えば多エレメントの八木をスタックにして地上高を高く上げると飛びます。しかし、それには結構な投資額が必要です。全盛期にはJCC何百だとか頑張っている人たちも結構いましたが、お金がかかることもあって現在ではほとんど見られなくなりました。SSBやCW、デジタルモードなどFM以外のモードでQRVしている局もいるものの、その数はFMに比べるとかなり少ないのが現状だと思います。

 

私は430MHzで開局することを否定するものではありませんが、頭打ちになった「その先」をどうするか見いだせないままQRTしてゆく局が少なくないのも事実ではないかと思っています。そういう人たちは「430MHzのFM」という極めて限られた世界しか知らないままこの世界を去ってゆくことになります。

移動地で他局とお話をすることがしばしばありますが、430のFMだけという局は少なくないです。そんな方に国内のEsやDXのオープンを実際に聞いていただくと「こんなに聞こえるんですか?」と驚かれる局も多いです。聞いて体感してもらって興味を持ってもらえればいいんじゃないかと思っています。

 

世の中では新規の開局数が伸び悩んでいることを問題視する意見は多い一方、開局したての局が早々に去ってゆくことを問題として取り上げる意見はあまり出てきていないように感じます。開局したての局を定着させることにもう少し力を入れてもいいんじゃないのかな、と思います。

コメント
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