コメットの144/430MHz用モービルホイップ24KGについて使用感をレポートします。
24KGは全長2.06mの144/430MHz用モービルホイップです。144MHzは5/8λ2段(6.0dBi)、430MHzは5/8λ4段(8.4dBi)で動作します。
現在販売されているV/UHF用モービルホイップの中ではエレメントが極めて長く、第一電波のNR22L(144MHz用5/8λ2段)や北辰産業のSHG-2100(廃盤品)と並んで最高性能を誇ります。このゲインの割に重量が520gと軽く、しかも2バンド対応であることから担ぎ上げには好適といえます。
但しいいことだけではありません。24KGは現在主流のノンラジアルではなく、アースを取ってやるかラジアルが必要となります。NR22LやSHG-2100がノンラジアルであるのと較べると使い勝手は一段落ちてしまいます。とはいえNR22Lは430MHzで使えませんし、SHG-2100は廃盤品(しかもメーカー倒産により再生産も絶望的)ですので24KGを選ばざるを得ない場面も少なくありません。
もう一度これら3本のアンテナの特徴を整理してみましょう。
[24KG]
・144/430MHzのデュアルバンド対応
・ノンラジアルではないのでアースまたはラジアルが必要
[NR22L]
・144MHz専用(非公式だが28MHzでも使用可能)
・ノンラジアル(28MHzはアースまたはラジアルが必要)
[SHG-2100]
・144/430MHzのデュアルバンド対応
・両バンドともノンラジアル
・廃盤品、しかもメーカー倒産のため再生産は絶望的
SHG-2100ですが、メーカー倒産後はヤフオクなんかでも出品が途絶えてしまっています。状態のよいものはプレミアが付く可能性があり、今後ますます入手困難だと思われます。また「144MHzはQRVするが430MHzにはQRVする予定がない」ということであればNR22Lがノンラジアルであり、設置環境によらず安定した性能を発揮しますから、使いやすいと思います。NR22Lは現行品ですので入手も簡単です。
しかしながら「144と430の両方」というニーズは根強く、特にコンテストではQRVする局数の多い430MHzを無視する訳にも行きません。手に入りやすい24KGを移動運用でうまく使うことができれば強い味方となるのではないでしょうか。
次回は24KGを移動先で上手く使う方法をご紹介したいと思います。
アースはアルミポールがアースになってると思います。