Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

本「勝ち続ける力」

2014-11-20 09:02:27 | Book
羽生善治、柳瀬尚紀著「勝ち続ける力」を読了。
棋士の羽生善治とはほぼ同世代なので、ずっと注目していました。中学生の頃から将棋界で輝いていて、あっという間に竜王になって、最高ランクへと登りつめました。品行も良く、印象がよいです。
以前に羽生と同世代で若くして亡くなった棋士の村山聖について書かれた「聖の青春」(大崎善生著)を読んだのですが、仲間の棋士たちについての率直な思いも書かれていて、その中で彼が一人だけ尊敬しているというか、一目置いているのが羽生さんで、最後死期が近づいてくるなか病院を抜け出して、羽生に会いに行くシーンが私の記憶に残っています。
さて「勝ち続ける力」ですが、私は将棋は駒の動きかたをなんとか知っているくらいなので、将棋のことはわからないし、対談なので、なんか中身が薄い気がしました。柳瀬氏が羽生氏をすごく尊敬していているのはよくわかります。
羽生氏の受け答えがとてもしっかりしていて、すごいなあとも思います。自分を天才だとおごることなく、自分の努力を顕示することなく、少し謙虚で、良識的な返答です。かといってありきたりな返答ではなく、自分なりの分析や比較、独特の感覚を文学的ことばや論理的なことばで表現できるなど、こういう対談集や本がいろいろでている理由があるなあと思います。
本の中で「千日手」という言葉が何度も出てきて、私は意味を知りませんでした。Wikiで調べてみると「将棋においては駒の配置、両対局者の持ち駒の種類や数、手番が全く同じ状態が1局中に4回現れると千日手になる。千日手になった場合はその勝負をなかったことにする」ということでした。
私はもうこの手の本は買わないと思いますが、将棋が好きな人にはもっと味わい深く読める本なのだと思います。
体調は良好です。