*本紙とは「しんぶん赤旗」のこと、この記事は2014年5月3日、
而は常用漢字表には入っていませんが、人名用漢字にとられています。
白川静 津崎幸博『人名字解』に、
無垢
「ダウン症の子って、競争心も妬みも持たず、愛にあふれているんですよ」。翔子さんにとって、人に喜んでもらうことが自分の喜び。中でも「お母さま」に喜んでもらいたくて書道を続けています。
「彼女は『うまく書きたい』と計算せず、駆け引きのない無垢な心で書いています」。幼少期から体で覚えた文字の骨格。そこに天真爛漫で無垢な線が乗ったとき、周囲をハッとさせる奇跡が起こります。翔子さんには、たびたび書道の神様が舞い降りた のか?と、周囲を驚かせる瞬間があります。
「偶然といえば偶然ですが、私にはこんな字は書けないなと思う瞬間です。『翔子は魂の純度が高いんだなあ。それが字に表れているのかもしれない』と思いました」。1000人に1人といわれるダウン症は、染色体が人より1本多いがゆえに、知的障害もあるけれど、ひとつのことに取り組む集中力や周囲を和ませる資質を持ってます。慈愛に満ちたまっすぐな心。これは、神様が与えてくれた1000人に1人の奇跡なのでしょう。
祈りは祈り合う者の連帯だと思う。
祈りは祈る者と弱き者との連帯だと思う。
神への祈りも、仏への祈りもひとつのところへ向かっていく、
連帯し合う者の心へ。