ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

トルコから帰りました

2010-06-22 14:18:16 | Weblog
昨(21日)深夜1時にドーハを発ち、17時に関空着。リムジンと電車、バスを乗り継ぎ
帰宅したのは20時過ぎになりました。


(ドーハ空港で。われわれの乗ったカタール航空機)

奈良では雨が多かったようですが、トルコではずっと晴天で暑い日が続きました。
お陰さまで元気に全行程を終えることができました。

今日は遅くまで寝て、起きると関空から配送のスーツケースが届いていました。
荷物の後始末をして♀ペンは洗濯に大忙し。私は朝昼兼用の食事を済ませて、PCに
向かっています。

不在中もBLOGにご訪問頂き、またコメントを下さった皆様ありがとうございました。
とりあえず無事帰宅のお知らせです。


チベット祈りの風景(6)

2010-06-21 10:48:14 | 四方山話
ラマ
ダライ・ラマは別格として、高僧はリンポチェといいます。
一般にはお坊さんはみんなラマ。本当は「師」の意味で師弟関係を言ったようです。


(ネパール/タンボチェ)

中央の人はタンボチェ・ゴンパの「医務僧」、つまりお医者さん。
しかしロッジの主人でもありました。よう分からん。



タパ
一番下っ端の僧侶。僧院に入門して修行中の僧、写真はチベット・セラ寺で問答を行っているところ。タパのままで一生を終わってしまう人が多いと言うが、タンカ(仏画)や
曼荼羅などを書いて副業にしている人もいるらしい。
セラ寺でも、かなり年配のオッサン僧が高校生くらいの若い僧にやりこめられた様子で、
ニタニタ照れ笑いしていました。



ついでですが、これがタンカです。
軸装の仏画のことです。これはラサ飯店(ホテル)にあったものですが、本来は飾りではなく、仏教儀式に使われたり、僧の瞑想・観想の際に使う仏具です。さて…



尼僧はアニといいます。
この方は破壊され尽くされた僧院の片隅で、穴蔵のようなところで住まっておられました。



生活用具など実に質素ですが、太陽光利用の炊事など、なかなかエコで科学的であります。

この人はン・ガッパ。密教行者です。本来人里離れた深い山奥などで修行に励んでいる(筈)
なんですが、お祭りの時にはこうして出てきて喜捨を受けます。インドの「サドゥー」に
似ていますね。



ネパールにもこんな行者がいます。カトマンドゥの行者です。
このオッサンは写真を撮るとモデル料をせびりました。3年後に同じ場所に行くと、まだ
坐っていました。

これで、ひとまず「チベット・祈りの光景」を終わります。
次は、トルコの自然や文化をお伝えするシリーズを始める予定です。

チベット祈りの風景(5)

2010-06-19 16:46:36 | 四方山話
ゴンパ
僧院。

僧院は寺院だけでなく多数の僧侶たちが学び暮らす、生活の場でもあります。
巨大な僧院、例えばデボン寺の場合…
一時は1万人の学僧がいたといいます(今でも数百人)。


これはデボン寺のツォクチェン(大集会所)。1階にダライラマの霊塔、2階に弥勒菩薩
を祀る御堂、3階に3体のターラ菩薩を祀る御堂があります。この大集会所を中心に、


ンガパという密教を学ぶ学堂


僧たちの住まいである僧坊、


さらに様々な祠堂などが立ち並び、まるで一つの都市のような構えです。

かってチベットには数千を超すゴンパがありましたが、文化大革命などでかなりの数が
破壊されました。しかし最近の開放政策で風向きが変わり、次第に復旧されつつあります。



ネパールのチベット圏にもいくつものゴンパがあります。
これはエベレスト街道にあるクムジュン村のゴンパ。ここは「雪男の頭皮」があるので
有名なところですが…



中に入って見ましょう。
きらびやかな、たくさんの仏様がおられます。左端の色白い方が観音菩薩(だと思います)、
他の方は正直、変愚院には分かりません。





お経はペチャといいます。
木版刷りで一巻づつ、このように棚にきちんと整理して入れられていました。

チベット祈りの風景(4)

2010-06-18 06:01:01 | 四方山話

(ネパール/スワヤンブナート)

ドジェ
金剛杵。「仏の教えが煩悩を滅ぼして菩提心(悟りを求める心)を表す様を、インド神話上の武器に譬えて法具としたもの」(Wikipedia)


(お土産・青銅製)

梵名では「ヴァジュラ・ヴァジラ」といいますが、神話では帝釈天の武器です。
非常に硬い金剛石(ダイアモンド)で出来ていて、雷を操り強力なパワーで全ての対立
を調和させます。



チベット圏では祝日や法要の時にサン(香草)を焚きます。また、毎日香を焚く家も
あるようです。エベレスト街道のトレッキング中、ロッジの女主人は朝、各部屋を
廻ってサンを焚いていました。
これはキャンプ地で見たメランという
真鍮製の小さな壺です。ビャクシン類の小枝を入れて燻して芳香を放つ煙を出します。
敬虔なチベット仏教途のシェルパたちが毎朝、野外でも焚いていました。


(ラサ/ノルブリンカ)

中央は前に出しましたコルロ(法輪)。その両脇の動物はヤギです。
もと湖だった場所にジョカン寺を作るとき土を運ぶのにヤギが大活躍しました。
ラサは「神の土地」という意味ですが「ヤギの土地」という意味もあるとか…。
右側の小さな菱形が連なった形はペルベウといいます。
終わりのない紐の意味で、仏の無限の慈悲を表しています。


(ラサ/ジョカン寺)

このペルベウは更に複雑な形をしています。


(ラサ/ジョカン寺)

ここにも中央に法輪、それを守るようにヤギ、両端にペルバウが見えますね。
ヤギとペルバウの間の紋様はブムパ
仏の教えに従うことで得られる、有り難い不死の甘露が入っている壺です。

カタ
薄いシルクのスカーフ状の布。


(四川省・日隆)
このように歓迎の意味をこめて…


(ネパール・ポカラ)
また、お別れを惜しんで…相手の幸いを祈りながら首にかけてくれます。
寺院では、私たちが仏様の首にかけます。

チベット祈りの風景(3)

2010-06-17 01:01:01 | 四方山話
コルラ
聖なるもの…聖山、聖湖、寺院、チョルテン…の回りを時計の針の方向に廻ること。
右繞(うにょう)。


(ネパール/エベレスト街道ガット村)

大きなマニ石の両側に道がある。別に廻らなくてもコルラの法則に従います。
往きは今見えているように階段を登り、帰りは写真右手の階段を下りました。


(チベット/ラサ・パルコル<八角街>)

巡礼者に限らず、すべての通行人が同じ方向に歩いているのは少し異様な光景です。
写真の右手にジョカン(大昭寺)があるためです。
左端の人が手にしているのはマニ車。

マニ・コル
マニ車。中にお経が納められています。



手に持つ小さなものには、中の軸にお経を印刷した薄い紙が巻き付けられています。

上のパルコルの巡礼者のように歩きながらでも…



また、この人のようにイスに座ってでもいいのです。
何しろグルグル回しているだけでお経を読むことになるのですから、実にズボラ、お気
楽なグッヅです。


(ネパール/エベレスト街道)


(チベット/デボン寺)

更に手抜きをして、このように水の流れを利用して水車のようにグルグル回すものや、



もっとご利益があるように水マニ車を並べたもの。写真の三角屋根の小屋の中には、
それぞれマニ車が入っていて、更に上流に向かってこの小屋がずらりと並んでいます。
寺院の中ではバター燈明の熱を利用して回すものもあります。


(ラサ・ジョカン寺)


(ラサ・デボン寺)


(ラサ・ポタラ宮への途中)


(カトマンドゥ・スワヤンブナート)

寺院では、このように並んだマニ車を手で回しながらコルラします。



しかし、このように大きなものになると大変です。





かなり力が要り、簡単にはグルグル回すことはできません。

チベット祈りの風景(2)

2010-06-15 01:01:01 | 四方山話
マニ石
トレッキングの途中で、大きなスレート状の一枚石を背負って急坂を登る人を見ました。
このような石を階段状に並べて道を造っていました。ガイドは「石を積むことは徳を積
むことになるのです」と話しました。


(ネパール/エベレスト街道タドコシ)

仏教以前からあった習慣だそうですが、なかでも石に文字や絵を彫ったり描いたりした
ものをマニ石といいます。


(ネパール/エベレスト街道ペリチェ)

ありがたい経文の文字を書いたものが多いのですが…


(ネパール/エベレスト街道タドコシ)


(ネパール/エベレスト街道シャンボチェ)


(ネパール/スワヤンブナート)


(ネパール/エベレスト街道ガット)


(チベット/デボン寺)

このように美しく彩色したものや



紋様や仏様を描いたものもあります。
この丸い形はコルロ(法輪)といいます。仏の教え、六道輪廻の形を象っています。
廻ることでカルマ(業)についての教えを拡げます。



道端のこんな小さなものから
巨大な石に刻まれた仏像まで様々ですが、代表的な文言は
「オン・マニ・ペニ・フム」…日本でいえば「南無阿弥陀仏」でしょうか。



お祈りの言葉はマントラ(真言)といい、尊格(仏様)ごとに決まっています。
(マントラの唱え方は、よく日本の寺院にも掲げてありますね。)
オン・マニ・ペニ・フムは観世音菩薩のマントラで「おお宝珠と蓮花に幸いあれ」の
意味です。

何故このマントラが一般的かといいますと、チベットでは、すでに仏になって極楽に
いる阿弥陀様より、現世に留まって衆生救済のために修行を続けてくれている観音さま
の方が人気があるからだと思います。(これは変愚院流の解釈ですから、間違っている
かも知れません)

チベット祈りの風景(1)

2010-06-13 01:01:01 | 四方山話
チベット関連本の記事で「旅行人ノート」をご紹介しましたが、その「解説」ページに
「祈りのキーワード」「マンダラ世界の神々たち」「暮らしのキーワード」という興味
深い項目がありました。

私たちはチベット自治区ではラサ周辺に一度行っただけですが、四川省のアバ・チベット
族羌族自治区にある四姑娘山周辺、さらに「チベット文化圏」をネパール側まで拡げた
トレッキングの際の写真で、チベットの香りをお伝えします。

タルチョ(祈祷旗)
チベット文化圏では、この五色の旗(白一色のものも)が到る所で見られます。


(ネパール/ボナダート寺院)

寺院はもちろんのこと…






(以上3枚とも ネパール/ナムチェバザール)

家屋の屋上や中庭に旗が立ち、また万国旗のように吊されています。


(ネパール/モン・ラ)


(チベット/カンバラ峠:標識には山頂とありますが実は峠)


(四川省/巴郎山峠)

峠の上や…


(ネパール/ペリチェ付近の推定4600mピーク)


(ネパール/ゴーキョピーク 5,360m)

高山の頂に…


(チベット/ヤムドク湖)

さらには聖なる湖や


(チベット/ヤルンツァンポ河の支流・キチュ川)

水葬が行われる川の畔にも、五色の旗が立っています。
黄色は地、青色は水、赤は火、緑は風、白は空…五大(物質の五つの元素)を表して、


(ネパール/ドゥード・コシ(ミルクの川)にかかる吊橋)

経文が刷られたタルチョが翻るたびに、仏の教えが世界中に拡がっていきます。

ルンタ(風の馬)


(チベット/デボン寺)


(チベット・ガンデン寺)

タルチョによく描かれている馬の絵。タルチョが風にはためくと、この天を駆ける馬が
仏法を広めます。
四角形の紙に印刷したものは束にして売られ、峠越えなどの時に旅の安全を祈って撒かれます。

お知らせ

2010-06-12 06:01:01 | Weblog
1.長い間、更新を怠っていたホームページ「ペンギン夫婦お山歩日記」
ちょっぴりリニューアルしました。
(1)昨年(2009)の山行をダイジェスト版にしました。
(2)2010年の山行を順次UPしていきます。
(3)日付ごとの山行LISTに2009年の山行を追加しました。

2.今夜から10日間、CT社のパッケージ・ツァーでトルコへ行ってきます。

3.この間に、少し書きためていた「チベット関係」の記事を見て頂きます。
ただし予約投稿ですので、頂いたコメントのご返事は帰国日(21日)以降になります。ご了承下さい。
では行ってきます。

大和民俗公園の花菖蒲

2010-06-11 11:19:36 | 矢田だより


今咲いているハナショウブをいくつかご覧ください。


白鴎
…♪私を泣かすな「森繁久弥」


白いカモメが群れ飛んでいるようです。


五月晴
先月なら今日の天気にぴったりなのに、時期外れです。暑いです。


初紅
…うっすらと初めて頬に紅を刷いた少女の面影?


業平
…男前、色好み、伊勢物語、六歌仙、千早振る神代も聞かず龍田川カラ呉れないに水潜る登和


曙光
ほのかに差し込む夜明けの光→前途にかすかな希望が…
「♪夜明けは近い、夜明けは近い、友よ…」岡林信康


月桂冠
お酒の名前、オリンピックやマラソンの優勝者に与える勝利の栄冠、一枚ならローレル(香辛料)
まだまだ種類はありますが、今日のところはこの位で…

ところで「いずれがアヤメかカキツバタ」といいますが、ハナショウブの仲間のノハナショウブ、
キハナショウブ、アヤメ、カキツバタは全て「アヤメ科アヤメ属」ですが、端午の節句につき
ものの菖蒲湯に使うショウブは「サトイモ科ショウブ属」。きれいな花は咲かないようです。

今日の大和民俗公園(6月10日)

2010-06-10 13:21:56 | 矢田だより
素晴らしい青空です。7月の暑さになるという予報通り、朝から太陽が照りつけています。



花菖蒲園のハナショウブが咲き揃うのも間近のようです。



こちらは育成中のハナショウブ。背後のヒョウタンのツルが大分伸びました。





オオヤマレンゲが次々に咲いています。



ササユリが一輪、咲いていました。



この蕾も夕方までには開くでしょう。



アジサイの色も次第に濃くなりました。