現在、絶賛片付け中でアップが遅れました。
今まで片付けの必要性がある折に考えて取っていたものも、この際処分するものも
多くなりました。これからリメイクしたり、再利用できるでしょうか?と自分に聞きながら
そして思い出の品についても・・・ 子供の作品とか・・・ 思わぬものをみつけて
おもしろく時間がたって行きました。
大事な祖母からや母から受け継いだ汕頭刺繍のブラウスや和光の製品はきれなくなってもなかなか
捨てられないでいました。Tが日常に来ていたチェックのシャツとか身近に置いていました。小さい頃の
娘の姿がちらついたり・・・ 記憶を上書きして、感覚を永遠に心の中で取っておきたいと思いました。
最近のTVで拾った言葉
森山直太朗 記憶を上書きする
「徹子の部屋」で疎遠だった父親と最後に過ごして語った言葉
久石譲 トトロのミュージカルのロンドン公演の成功について 本当に掘り下げたものはインターナショナル
これは篠田正浩が心中天網島を撮ったころ、日本を掘り下げれば世界につながると言ったことと同じ。
3月7日
3月の歌舞伎は仁左衛門が出るので行くことにしていました。
他にも菊五郎、菊之助、幸四郎、そして追善狂言となった雀右衛門と
演目も充実していました。
昼の部
一、菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
寺子屋
松王丸 武部源蔵 戸浪 涎くり与太郎 小太郎 百姓吾作 春藤玄蕃 千代 園生の前 |
菊之助 愛之助 新悟 鷹之資 丑之助 橘太郎 萬太郎 梅枝 東蔵 |
四世中村雀右衛門十三回忌追善狂言
二、傾城道成寺(けいせいどうじょうじ)
傾城清川実は清姫の霊 白川の安珍実は平維盛 難波経胤 真名辺三郎 童子花王 童子駒王 僧妙碩 導師尊秀 |
雀右衛門 松緑 廣太郎 廣松 亀三郎 眞秀 友右衛門 菊五郎 |
真山青果 作
真山美保 演出
元禄忠臣蔵
三、御浜御殿綱豊卿(おはまごてんつなとよきょう)
徳川綱豊卿 富森助右衛門 中臈お喜世 中臈お古宇 おいぬ某 津久井九太夫 上臈浦尾 御祐筆江島 新井勘解由 |
仁左衛門 幸四郎 梅枝 宗之助 小川大晴 由次郎 萬次郎 孝太郎 歌六 |
菅原伝授手習鑑
どれもなかなかヘヴィーな題材です。
菅原伝授手習鑑は文楽であって行きたいと思っていたものでした。
菊之助の声がとてもよく通り、菊五郎と勘違いしたまだまだ歌舞伎初心者の私でした。
忠義のために悲しい決断をした二組の夫婦のドラマティックな展開の舞台でした。
この自己犠牲の話に終わると涙目の観客が多く、2月の歌舞伎と同じように私も泣きそうに
なりました。
今回の舞台ではどれも掛け声「大向こう」が多く、歌舞伎の華やかさが戻ってきた感じです。
傾城道成寺
傾城道成寺は清姫・安珍伝説を題材にしたあのおぞましい情念のストーリーですが、中村雀右衛門の追善狂言
ということでした。私は全然知らなかったのですが、高齢まで活躍された方だったのですね。
このストーリィは昨年行った高野山から熊野古道に向かう途中で寄った日高川沿い龍神温泉の近くが舞台だったのですね。
そんな伝説も生まれそうな・・
小浜御殿豊綱卿
次期将軍候補と噂される徳川綱豊と赤穂の浪人富森助右衛門との言葉の応酬のすごい、よくこれだけ覚えたということに
感心してしまう重厚な舞台でした。
仁左衛門は素はとてもジェントルなすてきな人なのに、悪役がすごく似合う色気のある俳優です。今回はその反面の
品格のある人の上に立つ人の苦悩があふれた役どころでした。どちらもできるところがすごいです。
幸四郎も強い思いが伝わる演技でした。
あんまり台詞が長いので途中意識を失いそうになりましたが、綱豊卿の台詞の「吉良の首を取っても主君浅野内匠頭は
喜ぶであろうか」という言葉は観客に対して説得力がすごくありました。今の復讐に復讐が覆いかぶさる世界を見ても
ほんとうにそう思います。
話は変わりますが、今のウクライナの兵士の苦悩も気の毒に思いました。人を殺すということの罪の意識で精神的に
立ち直れなくなりそうなのです。一時のベトナム戦争後の米軍兵士のことを思いだしました。
そこに来てローマ法王のびっくりする発言。白旗でなく対等に話し合いの場を持たせるようにしてくださいよ。
これ以上無駄に死者を出すのはやめてほしいです。攻めてきてその国を奪おうとする方が絶対に悪いではないですか。
赤穂浪士の仇討とは違いますが、ここで一言いいたくなりました。
この舞台を見る数日前にたまたまつけていたTVの「英雄たちの選択」で「赤穂浪士・最後の49日」を見ていたので、この判断は
江戸幕府にとってもとても難しいものであったということは理解していました。
今回の歌舞伎は下記のサイトに素晴らしいレポートが載っているのでそちらを参考にしていただくのが一番いいかと
思います。
菊之助×愛之助、雀右衛門×菊五郎&松緑、仁左衛門×幸四郎が美しい火花を散らす『三月大歌舞伎』昼の部観劇レポート
この日も朝早くて和服を着るパワーもなく、朝晩の寒さも強かったので、ぬくぬくと洋服で楽してしまいました。
香子さんは梅の模様の春らしい和服でした。歌舞伎座は朝早いのに和服の方が多く、組み合わせの参考になって
見るのが楽しかったです。
午前中からの長丁場でしかも充実した舞台で、まだ午後の光がある中、銀座まで風に吹かれて歩きたくなり
歩いてからカフェOhanaで一休み。混んでいた銀座の穴場でした。もう建物が壊されちゃったかと思いさがしてしまい
ましたが、まだありました。
夕食はセリとキムチとお肉を焼くとおいしいとTVでやっていたので、ホットプレートがない我が家では
フライパンで焼いて簡単でごちそうの夕食でした。キノコもなにもなかったので家にあったエリンギで。
March 7 2024 Ginza