
春が来る前に逝ってしまった。 お父さんらしいね。
あの厳しいけれど輝いていた季節に。
今日やっと時間ができてホームから持って帰った
段ボールを開けた。 とても生々しく、悲しくなった。
持ち主を失った物たち。
あの日は河津桜もまだ全部つぼみで
開く気配もなかったけれど先週新宿御苑に行ったときは
もう満開だった。
夜寝る前にバッハを聴いていたら
涙がたくさん出てきて、ブルーが涙をなめてくれた。
あんな小さな生き物が私を慰めに来てくれる。



それでもここ1か月で起きたことは
現実でないようなそんな気もする。
それはまるで人生が全部夢のようだったと思えるように。
私の場合は十分に予想できたことなのにそうなのだから
一瞬にして家族を奪われた人の心はいかばかりか
想像ができない。
家でこれ以上は看病できないと、ホスピスに移った時から
家の中にいないことには慣れていたのに、もうどこにもいないというのは
信じがたい・・そんな思いです。
すぐ後ろにいるような気もするし・・ 一緒にいてくれてると思うけど。
春が近づき、スズメも元気に飛んでいて
いつのまにかトサミズキも黄色い花をいっぱいつけていた。

今年は梅も遅かったようね。















いつも神様は命を助けてくれていたけど、今回はこれが救いだったのだと思う。
何回も入院するたびに幸せは今ここにあったのだと思っていたけど。
直らない病気が重くなっていくとそんな風に思う余裕なんて
なかった。
人は生き、人は死に、春はまた来る。
なくなってみて、神様は私たちのために生かしてくれて
いたのだと思う。
人生の意味って、生かされている意味って、失ってみて初めてわかる。