碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

16日(日)、“シャア”池田秀一さんと「トークライブ」を行います!

2017年04月14日 | テレビ・ラジオ・メディア


今週末の15日(土)から来週21日(金)まで、渋谷のユーロスペースで、実相寺昭雄監督の特集上映が開催されます。

私たち「実相寺昭雄研究会」も、“特別協力”させていただいているイベントです。

16日(日)には、12時からと14時からに分けて、TBS時代に実相寺監督が演出した「おかあさん」シリーズ6本もスクリーン上映。

12時からの回では、幻の名作『あなたを呼ぶ声』(1962年)など3本を連続上映した後、20分ほどのトークライブがあります。

ゲストは『あなたを呼ぶ声』の出演者であり、『機動戦士ガンダム』シャア・アズナブルの声で知られる池田秀一さん。

聞き手を私が務めさせていただきます。

プロデューサー時代の1993年に制作したドキュメンタリードラマ『人間ドキュメント 夏目雅子物語』(テレビマンユニオン/フジテレビ)で、池田さんに大事な役で出演していただきました。

『あなたを呼ぶ声』の撮影時、13歳だった池田少年の目に、実相寺監督はどう映っていたのか。私もお話をうかがうのが楽しみです。











『実相寺昭雄の光と闇』でTVドラマやウルトラマン上映 
トークに樋口真嗣ら

特集上映『生誕80周年 / 没後10周年記念「実相寺昭雄の光と闇」』が、4月15日から東京・渋谷のユーロスペースで開催される。

2006年に逝去した映画監督の実相寺昭雄。特撮から怪奇幻想譚、SMまで様々なジャンルの作品を発表した。

実相寺の没後10周年および生誕80周年を記念した同イベント。TBS入社後に25歳で手掛けた初めての演出作品であるドラマ『おかあさん』の実相寺演出回全6話をはじめ、『ウルトラセブン』から3本、映画監督デビュー作『宵闇せまれば』、『ロカルノ国際映画祭』で金豹賞を受賞した『無常』、『実相寺昭雄監督作品ウルトラマン』などが上映作品にラインナップしている。

会期中には声優の池田秀一、研究者の碓井広義、女優で実相寺の妻・原知佐子、映画監督の樋口尚文、樋口真嗣、俳優の寺田農、ディレクターの油谷岩夫が登壇するトークイベントを開催。イベントや上映作品、スケジュールなどの詳細はユーロスペースのオフィシャルサイトで確認しよう。


『生誕80周年 / 没後10周年記念「実相寺昭雄の光と闇」』
2017年4月15日(土)~4月21日(金)

会場:東京都 渋谷 ユーロスペース
http://www.eurospace.co.jp/

上映作品:
『おかあさん』
『ウルトラセブン』
『宵闇せまれば』
『無常』
『シルバー仮面』
『歴史はここに始まる』
『歌麿 夢と知りせば』
『実相寺昭雄監督作品ウルトラマン』
『青い沼の女』
『アリエッタ』
『ラ・ヴァルス わたし暴行されました』
『ディアローグ[對話]より 堕落 ~ある人妻の追跡調査~』
『D坂の殺人事件』

CINRA.NET
http://www.cinra.net/news/20170411-jissojiakio



有村架純主演の朝ドラ「ひよっこ」が描く家族の姿

2017年04月14日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



日刊ゲンダイに連載しているコラム「TV見るべきものは!!」。

今週は、NHK朝ドラ「ひよっこ」について書きました。


NHK朝ドラ「ひよっこ」
当たり前に存在した家族の姿がここにある

NHK朝ドラ「ひよっこ」が始まって1週間。久しぶりで、明るくて気持ちのいい朝ドラを見ている。

何しろ前作の「べっぴんさん」はヒロインの表情が暗かった。「お嬢さまといわれる私も考えることは多いのよ」という表現だったのかもしれないが、いつも悩んでいるような顔をした主人公に付き合うのはシンドイ。その点、「ひよっこ」はいい。まず高校生・みね子(有村架純)の明るさ、家族や故郷への素朴な思いにホッとさせられる。

稲刈りのために出稼ぎから戻った父(沢村一樹、好演)、薄化粧と花柄のブラウスで迎える母(木村佳乃)、息子が不在の家を支えている祖父(古谷一行)といったキャラクターも好ましい。

東京オリンピックで勢いをつけ、「三丁目の夕日」的な昭和30年代から、「大阪万国博覧会」に象徴される経済発展の昭和40年代へと移行する時代。そのちょうど境目である昭和39(1964)年から物語が始まる設定も効いている。あまり足早にならず、じっくりと丁寧に時代背景と登場人物たちを視聴者になじませていったのは、岡田恵和の脚本のお手柄だ。

夜、親たちの会話に入れてもらった、みね子。子供に家の経済の話をきちんと聞かせるのは大人扱いの証拠だ。「私はこの夜のことを忘れません」というみね子もほほ笑ましい。当たり前に存在した家族の姿がここにある。

(日刊ゲンダイ 017年4月12日)




【気まぐれ写真館】 今年の桜 (四谷)

2017年04月14日 | 気まぐれ写真館


日刊ゲンダイで、新生「ニュースウオッチ9」についてコメント

2017年04月14日 | メディアでのコメント・論評



新生「ニュースウオッチ9」
成否のカギ握る桑子アナの「へえ~」「そっかあ」

今や老若男女を問わず大人気の桑子真帆アナ(29)を起用したNHKの看板ニュース番組「ニュースウオッチ9」。

経済部出身のキャスター、有馬嘉男(51)とともに「ニュースチェック11」から2時間前倒しのスライド人事となったが、今月3日の放送初日から3日間の視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)は、3日(10.3%)、4日(7.8%)、5日(10.1%)。前任の鈴木奈穂子&河野憲治コンビでも13%台をマークしていたことを考えれば、やや物足りない船出となった。

もっとも、話題はつきない。新キャスター発表会見で「『ザ・NHK』というシャキッとしたイメージにはならないと思います」(桑子)と宣言した通り、お堅いNHKらしからぬ演出が随所に施されている。

スタジオのセットは、ペンギンのマトリョーシカや土瓶の置物、カメラ、アロマキャンドル、観葉植物などが点在し、SNS上では「誰かの家?」「可愛らしい」「ゴチャゴチャしている」と賛否を呼んでいる。

ちなみに、コンセプトは両キャスターの共通の仕事場で、「2人が思い思いに好きなものを持ち込み、後ろの棚に飾っているイメージ。番組と2人に親しみを感じてもらいながら、ニュースをしっかりと深掘りして伝えていきたい」(NHK広報)。

番組の基本コンセプトに〈わかったふりをしない〉〈そもそもを知りたい〉を掲げ、これまで以上に2人のやりとりを強化。座り方も心なしか密接している気がするが、やはり意図的で「以前より近い距離にしている」(同)という。

■報道解説番組へ舵

専門家はどう見たか。上智大教授の碓井広義氏(メディア文化論)は、「ニュース番組からニュース解説番組への変化を感じさせた」とこう続ける。

「これまでは一日の出来事を次から次へと“総ざらい”で伝えるスタンダードな報道番組でしたが、新生『ニュースウオッチ9』は打って変わって、桑子・有馬コンビが11時台で完成、成功させたスタイルを踏襲し、スタジオ内の会話も解説の要素を強めた印象を持ちました。

丁寧に深く掘り下げるぶん、取り上げるトピックは限られますが、ある日のラインアップは海外のニュースが多く、国内の話がよく分からなかった。初週を振り返ると、全体的に政治の話題も乏しい気がしましたね。

加えて、桑子さんの『へぇ~』『そっかぁ』と言った相づちは、NHKの看板ニュース番組のキャスターとしては気さく過ぎるし、噛み癖もやや気になりました。今後どう改善していくのか、注目したい点のひとつです」


 桑子アナの親しみやすさが受け入れられるかどうかに番組の未来がかかっているようだ。

(日刊ゲンダイ 017年4月11日)

【気まぐれ写真館】 今年の桜 (ご近所)

2017年04月14日 | 気まぐれ写真館