子どもの結婚式も近づいてきました。二人の子どもがいますが、親が働いているので、二人を父や母が昼間は見てくれていました。子どもを見るために仕事もやめるくらい父も母も子どもが好きで、勉強を教えてくれたり、いろんなところにも連れて行っていました。
父が病気になってからも「孫たちが結婚するまで死なれん。」と言うのが口癖でした。晴れの姿を見たい、孫が選んだ人に会いたい・・・しかし、現実には、父は他界し、母は病気のために治療をしています。思いはあっても時の流れは、その思いを打ち消してしまいます。父や母の生活の大部分を孫たちを育てるためにあててくれたことに対して、今ここに立って改めて感謝の気持ちです。
連れ合い方の父や母も、「早くなることはあっても、遅くならないようにね。」と二番目の子どもによく話をしています。
それだけ大切な人の結婚式というのは、大きな節目なのでしょう。
野球部の保護者の方が、病気でした。家族みんなで北九州にお見舞いに行ったこともあります。「せめて、娘の結婚式には出たいよね。そこまで生きていないとね。」と式に出ることを目標に、苦しい治療にも頑張っていました。そして結婚式。福祉タクシーを使いながら、式だけにはなんとか参列することができました。「行ってきたけど、きつかった。でも娘はきれいだったよ。」と話をしてくれました。その目標がかなって、安心したのか一ヶ月ちょっとたって、旅立っていってしまいました。
ピンクがかった遺影は、「幸せになってね。」と笑顔で語りかけているようでした。
現在の結婚式は、ほとんど、本人たちがするので、親がすることはほとんどありません。かつては、親が筋道を立ててくれてそれに子どもがのっかるというような感じでしたが、結婚式場の方が本人たちをサポートしてくれています。だから中味もほとんどわかりません。悪戦苦闘・葛藤しながら、お互いの意見をすり寄せながら計画を立てていくことが、お互いを理解するのにとてもいいことだと思います。
そのほほえましい姿を是非、父や母に見てもらいたかったと思うこの頃です。