奉納能秋の気配に落ち葉舞う
舞台を癒すマイナスイオン
義父は、謡いの師として活躍しています。「年をとったから。」と言いながらも子どもの結婚式などでは、ぞの腕をみることができます。
毎年、10月21日に「宇佐神宮御神能」が行われています。「能」「仕舞」「狂言」などが宇佐神宮の能楽殿で開かれます。「宇佐神宮御神能」には、地謡に義父が出演します。今まで、なかなかこの日が日曜日になることが少なく、また部活があったりと仕事の都合で見に行くことができませんでした。
ところが、今回は、日曜日。誘われて御神能への機会をもつことができました。家族やきょうだいたちみんなで見に行きました。父の姿を見てくれました。宇佐神宮の境内を通りながら、能楽殿まで歩いて行きました。
母が座る場所も確保してくれていました。至れり尽くせりです。神宮の静けさとひんやりした空気は、秋の深まりを感じさせてくれます。その情緒は、さすが宇佐神宮は全国に4万社あまりある八幡様の総本宮です。
子どもたちは、「しっかりマイナスイオンを浴びながら鑑賞することができた。」とひと言。
インターネットによると、
「毎年10月21日に宇佐神宮能楽殿で上演され、風除報賽(豊作祈願)を目的としています。安元年間(1175~1177)年に申楽として始まったと伝えられ、応永22(1415)年の大内氏による中興、元和5(1619)年に細川氏によって再興されて以来、約370年間途絶えることなく演じ続けられています。」
と書かれています。
今回は、東京から武田宗和先生による能「班女」、京都から茂山良暢先生による狂言があり、日本伝統の一流の文化を間近で見ることができました。解説があり、初心者にもわかりやすい舞台でした。
前日は、法事がありちょっぴり疲れもあり、途中、見る力が尽きることもありましたが、見応えがある奉納能番組でした。たくさんの観客を魅了させました。
父も母も年をとったといいながら、謡いを生き甲斐にしています。父は大学時代から続けているというので、もう60年になります。この道に精通しています。さらに続けてくれて、また私たちに伝統を楽しむことができる時間をもらいたいと思います。