
心なごます東ん谷の夜

学校に行く途中、「東の谷のひなまつり」という看板を数年前からこの時期に目にしていました。「行ってみたい。」と思いつつ、次の年に、そしてまた次の年にと持ち越していました。
東谷の専念寺で毎年行われています。今日、行かなければ、日程の関係で行くことはできないだろうと思い、ちょうど、夜が「竹灯かりの夕べ」というイベントが行われることを新聞で見ていたので、ドライブがてらに見学に行きました。ついに「東の谷のひなまつり」の初登場です。
この行事は、「東谷百姓倶楽部・さくら会」が主催しています。かつて本耶馬渓中学校に勤務していた時には、東谷の生徒の家などに行く機会は多かったです。また東谷小学校がある時は、何かにつけ、行く機会はありました。しかし、今回、久しぶりに東谷に行きました。

境内には、灯ろうがたくさん並べられていました。陽が沈んだ空のもと、ひんやりとした空気の中に、ろうそくの灯かりが、輝いていました。写真家の方たちが何人かその美しさをカメラにおさめていました。幻想的な境内となっていました。
「臼杵の竹宵を見に行って、勉強してきたんですよ。」
とさくら会の立木さん。竹をくり抜いて模様にしているのもありました。手作り感が雰囲気を柔らかく包んでいます。
もう観光客の方は少なくなっていたのですが、畳の部屋に入らせてもらいました。中には東谷などの家庭持ち寄ったたくさんのひな壇、ひな人形など千体以上が並んでいました。畳の上には、紙で造ったさくらの花びらが舞い散っていました。
本耶馬渓中学校当時、野球でお世話になった小野さんもいました。現在、さくら会の会長をされています。久しぶりにお会いしましたが、相変わらずエネルギッシュです。このひな祭りを中心となって盛り上げています。

「昼間は、300人以上の方が見えてくれました。」
山あいの村が活気づいたひな祭りの季節です。
座ってひな人形を見ていると、ふーっと落ち着いた気持ちになります。華やかなひな人形のせいでしょうか。また温かく接してくれている小野さんや立木さんたちの人柄なのでしょうか。思い出話をしながら、ひな祭りの説明もたっぷり受けました。

「今日の昼間は、こうしてゆっくりと座る場所もないくらいだったんですよ。」
賑わいの様子が目に浮かぶようです。時間がスローに流れました。