

今はただただ感謝の言葉


冷たい雨が降りました。
今日は、かつていろいろお世話になったSさんの葬儀があり、会場まで行きました。
3人のお子さんがいますが、縁があって、3人とも何らかの形で、授業や学年の担当で関わりを持つことができました。今は、学校にやってくる事業所に勤務していて、何かにつけてお世話になっています。
縁が続きます。

葬儀場にはとても本人らしい遺影が飾られていました。写真を見ていると、まだどこかで活動されているのではないかというような思いにかられました。豪放な感じですが、繊細でもあり、とてもお子さんたちに優しいお父さんでした。
会葬御礼の中で、お子さんが、「子どもたちともソフトバンクの野球の試合を見に行っていました。」というように、家族思いのお父さんでした。
つながりがあって、姉と高校の同級生でした。いつか食事をしたときに、姉に一緒に電話をしました。
「おれのこと覚えているかあ。」
「Sさんは人気者だったから、しっかり覚えていますよ。」

と姉は答えていました。高校時代は自分にとっても2つ上の先輩で柔道部に所属していました。いつも会っていた訳ではありませんが、会ったときは、饒舌な会話でとても楽しく時間を過ごすことができました。

思いがけない旅立ちで、家族の方々はとまどっていることと思います。まして、遺族席にはお母さんもいました。お母さんにとっては、自分の息子の死がどれだけ胸をしめつけていることでしょうか。
お母さんの姿を見ていると、こみ上げてくる思いがありました。

私たちは、いつ、どこで、人生のエンディングを迎えるかもわかりません。今日?明日?
少しでも幸せな生き方・・・人のために自分が少しでも存在する生き方・・・を心がけていけたらと考えます。父が亡くなるとき、みんながベッドの周りを囲みました。代わりばんこにみんなが父の手を握りしめました。父も握りかえしてくれました。だんだんとその力が緩んできました。
最後に父は目を開きました。みんなにお別れをしたのでしょう。そのまま、息を引き取りました。父の人生の中で波乱の時もありましたが、最後は孫たちにも囲まれて、他界しました。わたしは、父が幸せであったと思います。まもなく13回忌を迎えますが、あの日のことを忘れることができません。

Sさんはまだまだこれからの人でした。家族に見守れられながら旅立っていきました。
今はただただ寂しく感じます。たくさんの関わりをありがとうございました。