
「幸せな時間」に出会える場所(とこ)に

現在、勤務する中学校では、エレベータ工事および、バリアフリーの工事が行われています。3月15日完成をめざしています。
エレベータ工事は、中盤から終盤に向かっての工事となっています。夜も遅くまで行われています。工事に携わっている人は、寒さ、雨・・・など、過酷な環境の中で、頑張っています。
学校にエレベータを設置している学校、バリアフリーになっている学校は、まだまだそう多くはありません。
「人に優しい学校づくり」
をめざしています。
障がいを持っている人、けがで階段が上がりにくい人、来校された方で、エレベータが必要な方などにとって、エレベータは不可欠なものです。
人は、いつどのような状態になるか分かりません。これからの時代は、ソフト面はもちろんのこと、ハード面でも「人に優しい学校づくり」を作っていく必要があると思います。
連れ合いそして亡くなった父も障がいを抱えていました。母も年を重ねてから、家庭の中で、風呂に行く段差が鬼門でした。次第に自力で階段の上り下りをすることができなくなりました。
父が風呂に入りたいときには、自分や子どもたちが父をおんぶして、風呂場まで連れて行きました。そして、
「あがったよ。」
と言う声がすると、風呂場まで迎えに行っていました。
「父」をずっと強い人だと思っていました。幼い頃から、「父」を見てきて、「父」というイメージは、「永遠に頼りになる自分自身が超えることができない人」だと感じていました。
ある日、初めて父を風呂場まで連れて行こうとおんぶしたときのことです。背中に父をかつぐとお尻の肉がほとんどなく、お尻の薄い皮と骨の感覚だけが手に残りました。
「父」の老いに凄い衝撃を受けました。と同時にきっと、もう大好きな風呂があるところまでは、歩いて行けないだろうと悲しい事実を突きつけられました。

健康な人は、健康であることをあたりまえに感じています。社会の早い流れの中で、自分自身の慌ただしさの中で、健康について悩んでいる人のことを、思いやる心の余裕も薄らいでいるのかなと思います。
「体」にもいろんなドラマが待ち構えています。学校の中でにおいて、思うように体が動かせない人も大人数の中で、存在することがあるでしょう。
それが生徒であり、教職員であり、来校者であるかも知れません。学校がだれもが気軽に過ごせる場所であって欲しいと願います。
あと一ヶ月で、また新しい学校のスタイルができあがります。