里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

切りわらをすき込む土作り法

2022年12月13日 | 畑:土物類

来年に向けて畑の土作り。
田んぼから収集した切りわらを直接畑に投入し、数ヶ月で自然に腐らせる方法です。
この畑はサトイモ、インゲン、カボチャ、オクラ、エダマメなどを作った畑で、11月中にはすべて片付けました。


我が家の畑は強粘土質土壌。この畑は冬期間は休ませ土作りに専念します。
今年畝だったところは翌年は畝間(通路)になるよう、毎年 交互に繰り返します。


隔年で畝になるところを重点的に土作りするようにしています。
同じ所が畝にならないようにして連作障害の回避も期待しています。
今年通路だったところに切りわらを入れます。ここが来年は畝になる所。


切りわらは田んぼの収穫後に運んで堆積していたものです。
通路が完全に埋まるくらいたっぷりと入れます。


次に石灰窒素とクズの木炭を散布します。


わらを腐らせるためには窒素分が必要です。
これだけの切りわらを畑に入れると腐るのに窒素分を取り込むため、窒素を補給しないと作物が窒素欠乏を起こす心配があります。
数ヶ月掛けてじっくりと切りわらが腐れて、粘土質の土が改良されることを期待しています。


粘土質の土壌は湿害を起こしやすく、木炭は活性炭と同様の効果で、湿害を抑え根張りをよくすると言われています。


木炭の効果は目に見えて分るものではありませんが、少なくとも悪くはないはずなのでやっています。
もっとも、これはストックされた木炭があるからできることです。
この木炭は30年以上前、父が健在の頃に焼かれたもので、クズの木炭の在庫がまだ相当数あります。
この後、トラクターで最低速度でゆっくりと深く耕耘します。


切りわらの量が多いため一度の耕耘ではうまくすき込めません。


重複するようにして耕耘します。


最後に再度全体を耕耘して仕上げます。


これでほぼ均平になります。


しかし、これでもまだ不十分。
冬越し前に再度耕耘して土に馴染ませ、春の作付け前にはまた耕耘します。
作業には結構時間を要しました。
今が一番日の短い季節のため、最後は夕日を浴び、たちまち薄暮となりました。



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2 コメント

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畑を労わる (アナザン・スター)
2022-12-13 12:01:36
冬の時期での、土起しという作業はとても大事ですね。
昔は、鍬と四つ鍬であったり、三つ鍬でしたから重労働でした。
畔に溜めておいた枯草や、切藁を運んでの土起し。
手は冷たく、手袋をはいていても温かくならない。
暫くして動いたら、身体の方から温もりがして来たものです。

作物を作らせて、採らせて貰うんだから感謝せんと。
祖母の口癖でした。
漸くにして、その言葉が胸に浸みています。
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Unknown (kaz)
2022-12-13 12:56:03
アナザン・スターさんへ。
コメントありがとうございます。
そうなんですね。
この作業は冬の作業で、当地では霜打ちと言っていました。
それも死語になりつつあります。
本当に昔の人は辛抱だったとつくづく思いますね。
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