初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

いなりまつり 上

2009年02月23日 20時56分18秒 | Weblog
 妖艶な準主役のM女優さんが居ました。彼女は出番待ちのセットで、いつも化粧ボックスから、白い蛇を出して、ペットとして可愛がっておりました。その白い蛇もウットリとして彼女の腕に絡み付き、目を細めているように見えました。

 会社もこれに気付いて彼女の主役で蛇を可愛がるお姫様の話を考えました。彼女が亡くなると、蛇が敵討ちをするというストーリーです。

 堀川丸太町(ほりかわまるたまち)角の蛇屋さんから五十匹の青大将を借りました。スタジオの御殿のセットではカメラ、照明、録音すべて準備OKにして、上から蛇屋のおっさんが、五十匹の青大将を青畳の上に落としました。五十匹の蛇は明るいところが苦手らしく、サッと薄暗いセットの隅に潜り込んでしまいました。

 撮影が終わって蛇屋のおっさんは蛇を回収するのですが、どうしても数が足りませんでした。

 その映画が完成してからも、蛇を撮影したスタジオに行くのは気味が悪かったのです。

  蛇の物語のほか、化け猫映画や四谷怪談など、この手の仕事のときは、祟りを恐れます。スタジオの薄暗い隅に白い着物を着た誰かが居たとか、仕事中に突然セットの壁が倒れてきた。上から大きなライト器具が落ちてきたなどです…。

 映画会社には何処でも、御稲荷さんが祀ってあります。その映画がクランクインするまえに、会社側の製作部の連中や、制作担当スタッフ、出演する俳優さんなどが集まって、招いた神主さんのお祓いで始まるお祭りを行います。

 この続きは明日…。

 
 

続・フィルムカメラ

2009年02月23日 00時49分28秒 | Weblog
 35㍉フィルムを使うカメラが増えたのはパトローネが出現したことでした。
ただ、35㍉フィルムカメラの欠点は、フィルムを36枚、全部撮り終わってもカメラの裏ブタを開けられないことです。必ずフィルムをパトローネに巻き戻してから裏ブタを開けなくてはなりません。
 ライカの後から現れたコンタックスは巻き取り側にもマガジンを装填して、マガジンに巻き戻しをしなくてもよいという方式もありました。
 プリワィンディング方式といって、35㍉フィルムをカメラに装填すると、まずフィルムを最後まで巻き上げて、撮影をしながら巻き戻していって、最後の36枚でパトローネに収まり、裏ブタを開けてもOKという方式です。最近ではキャノンのEOS-Kissがこの方式をとっていました。

 35ミリフィルム使用での変り種は、裏紙付きブロニーフィルムを使う二眼レフ・ローライフレックスにローライキンという名前の装置をつけると35㍉フィルムが使えるのです。ローライのレンズは80ミリ位ですから、中望遠レンズで撮影する35㍉カメラになります。
 戦後のベストセラー二眼レフのリコーフレックスにもリコーキンと称するローライキンと同じように35㍉フィルムを使えるようになっている装置がありました。

 35㍉フィルムの枚数は昔から、12枚撮り、20枚撮り、36枚撮りの3種類でした。12枚の3倍が36枚ですから。真ん中の20枚撮りだけが枚数が中途半端でした。それを、24枚撮りとしたのが、コニカでした。これで同時プリントの枚数が増して、売り上げが伸びました。これを考えたコニカではボーナスが多く出たそうです。