世の中が進むにつれて、
ガラス乾板の感光材料は消えていきます.
写真界はフィルム一色になります。
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街の営業写真館や卒業写真撮影の写真師は
ガラス乾板から,シートフィルムへと
感光材料を変えていくと思いましたが
ロールフィルムを使用するようになってしまいました.
修正ニスで乾板に修整を施せましたが
シートフィルムでは修整ニスが使えません
修整のできない機動性に欠くシートフィルムより
便利なロールフィルムを使用することにしたのでしょう
日本の新聞写真でシートフィルムが
長い間使われていました.
新聞写真のプレスカメラとして
アメリカ・グラフレックス社製の
スピグラ(スピード・グラフィック)があります。
このカメラは4×5(シノゴ)判で12枚撮りの
フィルムホルダーになっています。
1枚写真を撮るたびに、シートフィルムにつながった
リーダーの黒紙を引き出してフィルムホルダーに未感光の
シートフィルムに変えなくてはなりません.
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35ミリカメラのように連続の連写はできません.
どうしてこのような1枚のシートフィルムで撮る
カメラがプレスカメラとして使われたのでしょう
… … …,
1枚ずつのシートフィルムだと
、
1枚ずつ撮影条件によって
現像時間を変えて,調子を整えたり
増感や減感現像ができるからなのでしょう
… … …
35ミリやブロニーフィルムだと
36枚や12枚の映像がれんぞくしています
ロールフィルムを増感・減感現像する場合
中心となる1枚の写真以外は
捨てなくてはなりません