■【あたりまえ経営のすすめ】経営戦略編 経営理念の構築・再構築 38 経営理念の構築・再構築の実作業 マッキンゼー7S利用
多様化の時代になり、ホンモノ智恵が求められる昨今です。
世の中には、「専門家」とか「プロ」と呼ばれる人が多数いらっしゃいます。
ところが、残念なことに、その大半というのが、「エセ専門家」「エセプロ」なのです。
管理職も、“真”のプロ管理職にならなければなりません。
ホンモノのプロ、要は「“真”のプロ」とは、どの様な人を指すのでしょうか。
エセプロの多くは、「あたり前のことが、あたり前にできる」ということを軽視しています。
「今の時代、最新の経営理論に基づく経営が重要である」と「あたり前」を蔑視をしている人もいるほどです。
では、「あたり前」とは、なんでしょうか?
「“真”のあたり前」を知らずして、あたり前を軽視して欲しくないですね。
あたり前は、その辺に転がっているのではなく、「あたり前は創るもの」です。
1970年代から、半世紀にわたる経営コンサルタント経験から、最善の策ではないにしても、ベターな策を講じるための智恵をご紹介してまいります。
■【経営支援編】第5部 経営戦略編 戦略思考で経営者・管理職のレベルアップを図る 3章 経営理念の構築・再構築に取り組む
企業経営では、日常業務におけます事項から、経営戦略など、企業の根幹になるようなじこうまで、いろいろなレベルや内容の意思決定をしなければなりません。
高度な戦略的な意思決定を行うには、戦略思考ができませんと、誤った方向に企業が走り出しかねません。
一方で、戦略思考というのは、容易には身に付けることは困難です。この課題に取り組んで行きましょう。
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5-3 経営理念の構築・再構築に取り組む
経営理念とは何かについて、共通認識ができましたら、実際に経営理念構築・再構築の実務編に入りたいと思います。
経営理念をどの様に構築・再構築するか、その方法となりますと一般的には確立されていないといえます。他社の事例を参考にして経営者が、エイヤーッと作成したり、経営コンサルタントに依頼して作成したりとするケースが多いようです。
ここでは、経営理念だけではなく、経営基本戦略や中長期経営計画など、経営管理を行う上で、関連する次項を念頭において、経営コンサルタント歴40年余の実績から、経営理念構築・再構築の方法をご紹介します。
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◆5-38 経営理念の構築・再構築の実作業
経営理念構築に、7S戦略検討表を利用する方法をご紹介します。
7S分析は、マッキンゼー社が開発した戦略検討表で、経営資源を7つの要素に分け、それらをソフトとハードという2つに分類しています。組織を有効活用して取り組むための仕組みです。
ソフト面を「共有価値観(Shared.Value)」「組織文化(Style)」「人材(Staff)」「能力(Skill)」の4項に、ハード面を「戦略(Strategy)」「組織構造(Structure)」「システム(System)」の3項に分類しています。
「ソフトの4S」というのは、その企業の文化のようなものといえます。企業を構成する人材によって色づけされることが多く、そのためになかなか変革をすることが難しいです。社員の意識改革を通して築き上げていかなければならない項目です。
他社との差異化(差別化)ができる競争の優位性を高めるためのリーダーシップをとれる人材育成や、採用のあり方の重要性に基づく対応ができなければなりません。企業理念が徹底される組織体の構築が求められているのです。
「ハードの3S」は、ソフトの4Sに比較しますと、比較的対応しやすいテーマといえます。
組織的な運営をしていくために前提となる戦略は、経営環境に臨機応変に対応していかなければなりません。ソフトを効率的に動かせる組織体構造の構築や管理のためのシステムは、問題に応じて変更することができます。
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「7S」に取り組むためのツールとして「7Sによる戦略検討表」を紹介します。
表側(行ラベル)には「ソフトの4S」と「ハードの3S」の各項目が来ます。
表頭(列ラベル)の最初の列には、7S項目に対応するチック項目です。
7Sの各項目を検討するためのヒントを「7Sによる戦略検討表」に紹介しましたが、それとは別の視点でD列の「自社の現状」を記述します。「自社の現状」が明確になったら、それに取り組むための課題をE列の「取り組み課題」欄に列挙します。これらを整理しますと、自社の内部状況が整理され、取り組むべき課題も明確になります。
これらを基に一言集約として短文化したり、箇条書きにしたりして、経営理念の原案を作成します。その原案を基に、これまで記述してきました、チェック項目等を参照して、推敲して行きます。
経営理念案が完成したら、取締役会・役員会等で審議していただきます。
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