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【日本庭園を知って楽しむ】4-02 自然風景式庭園 - 浄土式庭園概説

2024-11-03 17:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

  【日本庭園を知って楽しむ】4-02 自然風景式庭園 - 浄土式庭園概説  

  若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

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 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

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■■4 三分類法による日本庭園の鑑賞法
 既述の通り、ここでは、日本庭園を自然風景式庭園、枯山水庭園、露地庭園という三分類を核にしてご紹介します。
 すでに紹介済みであった内容と重複することもありますが、その三分類をさらに細分化したり、切り口を変えたりして、初心者なりの鑑賞法をご紹介します。専門家の先生方には侮蔑されるかも知れませんが、私なりの分類法をご紹介して参ります。
 なお、本章でのご紹介は、コトバンク、Wikipediaや上述の宮元健次氏等々を参考にし、宮元健次氏の分類法をもとに、初心者が独断と偏見に基づいた内容です。また、当ブログですでに紹介した内容を繰り返し掲載することもあります。勝手ながら、正式な情報は、読者の皆さんのお考えに基づいてお探し下さると幸いです。

4-02 自然風景式庭園 - 浄土式庭園概説
 浄土式庭園(じょうどしきていえん)は、極楽浄土をイメージした、平安時代から鎌倉時代にかけて築造された日本庭園の形式のひとつです。学術論文ではよく「浄土庭園」という名称が用いられます。
 浄土式庭園は、仏教の浄土思想の影響を大きく受けた庭園です。仏教の浄土宗の中で「苦しみのない安楽の世界」とされる極楽浄土をこの世に表した庭といえます。
 浄土式庭園の造りを考えるときには、阿弥陀信仰の基本を知っておくと良いでしょう。

 阿弥陀信仰とは、「全ての仏の先生」とされる「阿弥陀仏(あみだぶつ)」を、念仏(信じて唱え続けること)する仏教の宗派です。阿弥陀仏は「阿弥陀如来」とも呼ばれています。
 阿弥陀仏の教えに「どんな人をも必ず助ける、絶対の幸福に」という誓いがあります。これを、「阿弥陀仏の本願」と呼びます。阿弥陀如来が、この約束を果たすために作られた言葉が、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」です。
 阿弥陀信仰では、これを唱えると極楽浄土へ行くことができ、絶対の幸福を得られるという教えでもあります。南無阿弥陀仏と唱えますと、それが、どの様な難病であっても、その病気を治す薬のような役割を果たしてくれるというのです。
 「難病で苦しむ病人」とは、私たち衆生のことです。「医者」は 阿弥陀仏は医者に相当するのです。つまり、医師が作った特効薬こそが、南無阿弥陀仏という言葉なのです。しかし、どれほど優れ、効能のある薬であっても、それを飲まなければ病気は治りません。南無阿弥陀仏という薬を飲み(唱える)、全快することが「信心(神仏を信仰する心)」であり、それこそが絶対の幸福に救われたことなのです。そして、救われたお礼に、また念仏を唱えるのです。
 阿弥陀仏が、南無阿弥陀仏という言葉(薬)を作ったのは、私たちに幸せを「廻向(えこう:与える)」するためといえます。これが、阿弥陀信仰の考え方の基本なのです。

 では、阿弥陀信仰と浄土式庭園との関連性はどのようなものでしょうか。について説明します。
 既述の通り、浄土式庭園は阿弥陀信仰の極楽浄土をイメージした日本庭園です。
 平等院鳳凰堂に代表されますように、極楽浄土の世界を再現しようとしていますので、この方式の庭園を理解するときには、平等院鳳凰堂を思い浮かべますと理解が早いかも知れません。
 浄土式庭園は、寺院建築物の前面に、池や中島、橋、阿弥陀堂(あみだどう:阿弥陀如来像を保管しておく場所)、金堂や仏堂などで構成されています。
 阿弥陀堂は、阿弥陀仏が全ての人を必ず助けたいと願いをかけた場所です。極楽浄土は、その願いが叶った世界といえます。また、阿弥陀堂は、阿弥陀信仰を信じる人達を救ってくれる場所でもあります。
 中島に架けられた橋は、極楽浄土とこの世をつなぐ役割を果たします。浄土式庭園は「生きたまま極楽浄土へ行くことができる」という場所でもあるのです。そのため、浄土式庭園の中にある阿弥陀堂へ参拝をするためには、必ず橋を渡る構成になっています。
 浄土式庭園は、寝殿造形庭園、書院造庭園とともに、自然風景式庭園に分類される庭園形式なのです。

 日本に浄土思想が伝来した時期は、仏教が日本に伝来したときとされる538年(別論もあり)には、仏教伝来と同時に中国から朝鮮半島を経て日本に伝来しました。浄土思想が広まり始めるのは奈良時代にはいってからです。このころの思想は平安中期以降のように、自分が死後極楽浄土に往生することを願ったのではなく、もっぱら故人を追善する慰霊あるいは自分の両親の報恩的な性格のものとして捉えられていました。

 浄土式庭園初期の形態は、寺院の主要建築である金堂や阿弥陀堂の前面に池をつくり、蓮を植え、花園を設けるなどした形をとっています。奈良の薬師寺や法華寺浄土院など、奈良時代に、そのきざしがみられます。
 平安時代に流行した寝殿造の庭は、その中心的な建物は、寝殿となっていました。浄土式庭園は、来世から阿弥陀さまが迎えに来てくれるというかんがえがつよいので、阿弥陀さまを祀る阿弥陀堂が核となっています。また、この形式の伽藍配置には、池の占めるウェイトが非常に大きいという特長を持っています。華麗な堂塔が池面に映る姿は浄土を空想させるからと考えられます。

(【Wikipedia】、重森完途氏・コトバンクを参照して作成)

■ 日本を代表する庭園        
      都道府県別    

 

 

  リスト http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm

 

 ■ カシャリ! ひとり旅



ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。

静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像:  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm 

【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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