■【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】 宮島だけではない魅力を発信し活性化に挑戦する自治体 3405-3a01
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■ 宮島だけではない魅力を発信し活性化に挑戦する自治体 3405-3a01
日本三景の一つで、世界文化遺産・厳島神社を擁する安芸の宮島は、日本を代表する観光地だ。宮島がある広島県廿日市市によると、コロナ後に来島者数が回復し、現在は500万人近くにまでのぼってきている。訪日外国人観光客も数多く訪れている。
「宮島」のイメージが強い廿日市市だが、北部の中山間地にも魅力ある観光施設が数多く存在している。フィールドアスレチックやアーチェリー、温泉にいちご狩り、冬はスキー。自然のアクティビティに恵まれている。そんな宮島だけではない廿日市の魅力を発信しようと、中山間地に位置する佐伯(さいき)・吉和地区の事業者たちが協議会を組織し、観光客の誘致に取り組んでいる。
中小機構のサポートを受けながら、自然豊かな地域の特性を生かし、児童・生徒が楽しくSDGsを学べる「体験プログラム」を作成し、プロモーションを展開している。このプログラムを足掛かりに大人世代の観光需要を獲得し、さらにはインバウンド需要の取り込みも視野に入れている。
そのカギを握るのが、協議会会長のT氏が経営するS社だ。本格的なアーチェリー体験や弓道、茶道、宮島彫体験といった日本の伝統文化を顧客がカスタマイズできるプランを提供。外国人に人気の穴場スポットになっている。「岩国基地に駐留する外国人によく利用していただいている。全国から訪れる方もいらっしゃる」とT氏は語る。
外国人観光客の感性には驚かされる。日本人にはあまりなじみのない場所に魅力を見出し、新たな観光スポットになったケースは各地に存在する。T氏の施設が拠点となって地域全体が外国人観光客に受け入れられるポテンシャルは十分にある。「宮島に行ったら佐伯・吉和地区には必ず寄らないとね」。協議会の取り組みが進めば、数年後、外国人観光客からそんな言葉が当たり前のように聞かれるかもしれない。
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【 コメント 】
観光地は、伝統の上にあぐらをかいていますと、忘れ去れがちです。常に、サービス開拓の意識を持ち、新しいサービスを提供していく必要があります。
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出典: e-中小企業ネットマガジン