kenharuの日記

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野鳥エッセイ・第4話

2018-11-04 | 野鳥
「アイガモ農法」

環境教育として、小学生によるアイガモ農法の体験学習が行われている。
子供とアイガモのヒナという組み合わせは如何にもほほえましいので、テレビ放映のネタにもなる。

某小学校の事例放映を見たが、ヒナを田植え直後の田んぼに放すことから始まり、最後には大きくなったアイガモを川に放すことで締め括っていた。
自然に放したアイガモは、人間が餌をやらなければ野垂れ死にするし、運よく生き延びれば今度は生態系に悪影響を与える。
考えてみれば、この放送は真面目な教育番組とは言えない。

アイガモ農法は中国渡来の方式だが、日本には豊臣時代からアヒル農法があった。
それが廃れたのは、昭和20年代の食肉競争で、アヒルがニワトリに敗れたからだという。
アイガモ農法もアヒル農法も、最後に食肉になることで成立するのである。
テレビ放映の例で言えば、最初に可愛いヒナを田んぼに放した子供達が、最後には美味しそうにアイガモのバーベキューを食べてお終いにするのが、正しい教育ということになる。

近年の日本人は軟弱になり過ぎているから、実際にそんな様子を放映して欲しいと思う。
放送責任者は無事に済まないかもしれないが。


(注)アイガモはアヒルと野生のマガモの交雑交配種
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